「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

高齢者が使用禁止すべき薬と医療費高騰

2015-04-03 05:35:29 | Weblog
高齢者が使うと副作用が多く使用中止を考慮したほうがよいという約50種類の薬のリストが日本老年学会のHPに載っている。幸い、僕の場合は現在日常的な常用薬はないから心配ないが、かって糖尿病の薬「アクトス」を服用して年に二回も膀胱ガンになったことがあり、薬には敏感である。早速、その
HPを開いてみた。

加齢とともに身体のどこかにガタがくるものだ。久しぶりに旧友と会うと、まず病気の話であり、服用している薬が話題になる。中にはのんでいる薬の量や種類を自嘲的に自慢するものもいる。素人の僕が見ても、そんなにのんで大丈夫かと思うことあるが、案の定である。HPには僕と同年配の85歳になると、服用している薬の2割は有害だというグラフが載っていた。

昨年、乳がんで入院手術した老妻も一緒にHPを見たら、女性ホルモン剤「エストロゲン」がリストに入っていた。老妻は数年前背中の圧迫骨折で、近くの整形医科に通院した際、連続して、この薬を10回注射するといわれたが、体調が悪くなり、途中7回で中止した。素人の判断で、それがよかったかどうかは判らないが、危険リストには掲載されていた。

医学の専門の学会で、このような”有害薬”を公表しても残念ながら素人のしかも老人では防ぎようもない。薬を決めるのは医療機関であり、患者はそれに従って薬局から購入する。お薬手帳が普及してきたが、薬剤師が、この薬はお年寄りには”有害だ”と服用を禁止させる権限はあるのだろうか。患者側が出来る唯一つの判断は、あまり薬を出さない医療機関を選ぶことである。高齢者医療が問題になっているが、僕ら老人がお国に協力出来るのは、あまり無用な薬をのまないことである。