「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

まじかに迫った 人生百年時代の戦略

2017-01-03 05:36:15 | 2012・1・1
拙ブログの10年来のコメンテーターのchobimameさんから頂いた新年の挨拶の中で、「life shift 100年時代の人生戦略」という題名の本を紹介頂いた。chobimameさんによると、この本は人間の寿命が、毎年3-4分で1人増えていると指摘、20007年生まれの50%は109歳まで生きられると予測して100年時代に備え、人生戦略を立てるべきだという。これが本の主旨のようである。

確かに超高齢化時代が始まっている。今年、僕が頂戴した年賀状には90歳以上が4人おり、うち3人は大正1ケタの従軍世代である。最高齢は99歳で、賀状にそれが書いてある。いずれも2002年に僕が「大東亜戦争とインドネシア」という本を出版したさい、聴き取り調査でお世話になった方々である。最高齢のMサンは、西カリマンタンのポンチアナの虐殺事件に巻き込まれ、戦後1年間も無実なのに刑務所に入れられていた。Gさんは北スマトラ.アチェのインド洋海岸基地で義勇軍の中隊長をしていた。また、Tさんは豪北のアンボン島の砲兵陣地で隊長をしていた海軍学徒兵である。

旧臘、僕は102歳と97歳の同じ戦争体験を持つ先輩の訃報を受けた。戦後70年経ち、仕方がないのだが、一方、周りを見渡すと戦地体験のない、僕ら昭和1ケタ世代もすでに80歳半ばを超え、石原慎太郎さんのように元気な人が多い。お蔭で僕もその一人で、現役世代には申し訳ないが、60歳から四分の一世紀、25年も年金を頂戴している。僅か30年前にはサラリーマンの定年は55歳だったのである。100年時代、やはり、国も個人もそれに相応した戦略を、この本のようにたてるべき時代なのかもしれない。