「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

トランプと佐藤栄作と朝日新聞

2017-01-23 07:05:04 | 2012・1・1
トランプ米大統領のメディア批判は留まるところがない。就任式後のCIA(中央情報局)職員を前にしての演説の中で、トランプ氏は”私は今、メディアと戦争状態にある。彼らは地上最低な連中だ”と怒りをあらわにした。大統領の怒りのもとは、ある新聞社がトランプ氏と前回オバマ氏との大統領就任式の際の空中写真を同時掲載したことにあるようだ。写真からトランプ氏の人気のなさが一目瞭然にわかる。トランプ氏は就任式後の記者会見でも一記者と渡り合っていたが、よほどメディアが嫌いなのだろう。

メディア嫌いは安倍総理の大叔父にあたる佐藤栄作元総理もそうだった。もう45年も前になるが昭和47年6月の総理離任の時の記者会見で”新聞記者は出て行け。偏向している新聞は大嫌いだ。私は国民に直接話したい”とテレビカメラだけ取材を許した。メディア嫌いは佐藤栄作氏の方がトランプ氏より大先輩だが、佐藤氏は”離任”の時の発言であり、、メディアも新聞に限られていた。

トランプ氏が文句をつけた集合写真の人数も、”いわくつき”である。過去に何回か沖縄で開かれた住民の集会で、朝日新聞が実際に集まった参加者以上に報道、ある集会では11万人と大きく報道したが、空中写真を細かく分析したところ、、せいぜい1万9千人から2万人だったという。トランプ氏は就任式に、25万人しか参加しなかったと新聞は伝えているが、自分の目では100万から150万人参加していたと断言している。

メディアの中には”ためにする”報道もあるかもしれないが、メディアすべてがそうではない。トランプ大統領のメディア戦争は、これから任期4年間続くのであろうか。大統領発の一方的な発言でどこまで真実が伝わるだろうか。