「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

1964年10月10日 東京五輪開幕のあの晴れた朝

2018-10-09 06:26:12 | 2012・1・1
10月第2月曜日「体育の日」の産経新聞の社説は”歴史の意義を顧みる機”という主張だった。「体育の日」が54年前の1964年10月10日開かれた東京五輪の輝かしい記憶に結びつける国民はどれだけいるかという書き出しで、”「体育の日」は先人の流した汗なしでは語れない。焦土となった東京の地に終戦から19年目に開催された歴史の意義を顧みる機会にせよ”という主張である。

同感である。当時僕は33歳、直接五輪の仕事には関係していなかったが、10月10日、開催日のことは昨日のように覚えている。朝起きてみると、前夜来の激しい雨はすっきりと晴れ上がっていた。その秋空の下で聖火が点火された。あの感激は当時の国民みなの目に今でも焼き付いて残っている。

当時の国民の五輪に寄せる期待と喜びは大きく、開催1年前から三波春夫の東京五輪音頭が巷に流れ、NHKの紅白でも歌われた。ネット情報によると,2020年五輪まで2年をきり、「東京音頭2020」が、レリーズされたそうだ。メロデイは前回と同じ。加山雄三と石川さゆりらが歌っているそうだが、歌詞は前回の"菊の香りの秋の空”が”入道雲の夏の空”に”赤トンボ”が”セミ”に変っているとのこと。

2年先、この世にいるかどうかわからない老人がケチをつけて申し訳ないが、半世紀に一度の国を挙げてのお祭りだ。新しい音頭や踊りがあってもよいのではないか。今一つ、前回に比べて、盛り上がりが少ないのも、こんなところにあるのではないか。