「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

人生百年時代の老衰死に思う

2018-10-12 05:20:38 | 2012・1・1
昨日、一昨日とわが家の購読紙の死亡欄にまったく偶然なのだが、僕と同学年、同年齢のご三方の名前が載っていた。しかも三人のうち二人の死亡原因が老衰である。「人生百年時代」-まだ若いと思っている?僕には「老衰」という漢字に妙な抵抗感がある。

三人のうちお一人は、危機管理という概念を定着させた(産経新聞)元内閣安全保障室長の佐々淳行さんで、昭和5年生まれの87歳。他の方は女性の生理用品「ユニ.チャーム」の創始者の高見慶一郎さんで、同学年同年齢で、お二人とも老衰死である。他のもう一方は、僕と大学予科時代の同じクラスメートで、後年学長になった大谷啓治さんで、大谷さんは膵臓癌で亡くなっている。

僕ら同学年、同年齢世代は、満州事変(昭和6年)の直前に生まれ、支那事変(12年)時に小学校に入学、5年時に大東亜に戦火が拡大、中学3年の時敗戦を迎えている。戦争の申し子みたいな世代で、歴史の起伏にとんだ時代を生きてきた。

Wikepediaによると、老衰とは”加齢により心身の能力が衰えること”とあり、WHO(世界保健機構)でも厚労省でも死亡原因の一つとして設定されている。日本では老衰死は80歳代、後半で、死亡原因の中で、5.3%でランキング5位だそうで、僕の両親は50年前、父は84歳、母は82歳で老衰している。半世紀前は80歳を越えれば、老衰死といっても抵抗はなかったが、今はどうだろうか。ちなみに、日本では今でも百歳を越えるとほとんどの方が老衰死だそうだ。