「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

”縁かいな”信州池田町の「てるてる坊主」展

2018-10-23 05:30:11 | 2012・1・1
北アルプスが展望できる信州安曇野の人口1万人足らずの小さな池田町で24,25日第12回「てるてる坊主アート」展が、町内の「あづみ野池田クラフトパーク」で催され、全国から応募のあったてるてる坊主が大集合する。

僕の亡き親友の夫人(85)もこれに応募し、観光方々、池田町を訪れる旨メールで連絡があった。親友夫妻はイタリア在住が多く、1994年サンレモで開催されたい国際童謡祭りで、日本の童謡「てるてる坊主」が歌われ入賞したことを知り、わざわざサンレモまで行き、現地で制作されたレコードを入手した。夫人は親友が亡きあと、遺品を整理し、レコードは北海道新冠町のレコード博物館に寄贈、同時にそのテープを、親友の育った同じ長野県(長野市)の池田町の「てるてる坊主の館」に贈った。

池田町は童謡「てるてる坊主」を作曲した浅原六朗の出身地であり、「てるてる坊主の館」はその記念館である。夫人はそれが縁で毎年、アート展に出品して池田町を訪れている。老妻も偶然、長野市の生まれである。その関係もあって親しくさせてもらっているのだが、江戸時代の端唄”縁かいな”ではないが、池田町には老妻の旧制女学校時代の友達が結婚して住んでおり、「てるてる坊主の館」の関係者と申し訳ない知り合いであることが判った。

歳を重ねると、新しい人間関係が出来にくく寂しいものだが、こうして「てるてる坊主」の歌が奇縁となって人と人との輪が広がって行く。とかく殺風景になりがちな老後の生活である。夫人のメールは僕ら夫婦にとっても、心温ませる朗報だ。