特別背任罪で逮捕されて保釈中だった日産自動車のカルロス.ゴーン元会長が旧臘30日、東京の保釈先からいつの間にか密かに中東のレバノンに逃亡していた。これほどわが国がコケされた事件はない。日本の刑事,司法制度を揺るがす事件である。
マスコミが伝えるところによると、ゴーン元会長は保釈先から一人で外出、大阪に向かい、関西空港からプライベート.ジェット機に乘り、楽器収納庫に隠れて12時間、トルコ経由、レバノンのベイルート入りしたのだという。この間、日本国内では目撃情報はなく、出国記録は一切ないという。
それでいて、現地からの報道では、ベイルート空港には、ゴーン元会長到着時、アウエ大統領の側近が出迎えし、大統領も”市民保護”の立場から、ゴーン元会長の入国を許可している。ゴーン氏はフランス政府発行のパスポートを所持していたという。
わが国の保釈制度はきびしく、出入国管理も世界に冠たるものだといわれるが、いとも簡単に破られてる。昨年度の流行語大賞はラグビーの日本チームにちなみ「one team」だったが、その結束はどうなったのか。法治国家のタガがまさか緩んできたのでもあるまい。