日産自動車の元会長、キャロールゴーン被告(65)が保釈中に東京から祖国、レバノンに逃亡、まるで凱旋将軍のように記者会見をしていた。事件そのものには、あまり関心がないが、いかにして逃亡したのか興味があったが、残念ながらそれには触れず、日本の司法制度や日産に対する批判に終始していた。
事件そのもには関係ないが、僕個人的にはレバノンの首都ベイルートは懐かしい。半世紀以上も前の1962年11月、新聞社の移動特派員として1週間滞在した。レバノン内戦(第5次中東戦争〉前で、街は破壊されておらず、”中東のパリ”といわれたほど美しかった。取材で郊外のカジノやスキー場を訪れたりした記憶がある。
レバノンはアラブ諸国の中では”アラブ”らしからぬ国であった。その時得た知識ではレバノンは紀元前2世紀ごろ、現在の国旗にも描かれているレバノン杉で建造さてた木造舟に乗って地中海交易に第活躍したフェニキア人の地で、北アフリカのカルタゴもフェニキア人の植民地であった。
ゴーン被告には遠く、このフェニキア人の血が流れているそうだ。いい意味では商売上手かも知れないが、なかなかしたたかである。明らかに日本の法を無視した"御用者”である。ICPC(国際刑事警察機構)を通じて徹底的に身柄の引き渡しを要求すべきである。安倍総理がこの問題にふれないのもおかしい。