阿倍晋三総理が昨日の記者会見で新型コロナ.ウィルスの感染拡大について特措法による「非常事態宣言」を宣言する事態ではないと言明、深刻な国として中国、韓国、イタリアの三国を名指しで上げた。事態は刻刻変化しているが、僕が現時点でみると感染者数ではWHO(世界保健機構)のテドロス事務局長がいうように”欧州が今やパンデミックの震源地”で、それにプラス韓国が”活火山”みたいにみえる。感染者数の多さではイタリア、スペイン、ドイツ、フランス、スイスノルウェーと6か国が上位に入っている。
欧州というと、僕ら戦前に教育を受けた世代はアジアより進んでおり憧れを持っていたが、戦後すぐの時代、僕は翻訳本でフランスのノーベル賞作家カミュ―の小説「ペスト」を読んで深い意味はわからなかったが、西欧(実際は北アフリカ、アルジェリア)を舞台にした中世の流行病蔓延の恐ろしさをしった。「ペスト」が日本で紹介された時代は戦後の混乱期で、進駐軍の兵隊が駅でDDTの白い粉末を頭からかけていた頃から間もなくだった。
昨日一日の国内の感染者数は61人と過去最多であった。しかし安倍総理が非常事態を宣言しない根拠には感染拡大が抑えられているという自信があるからであろう。新聞で読み忘れたのであろうか。政府はWHOへコロナ.ウィルス対策として166億円を支出した。そのためもあって阿倍総理はテドロス事務局長から総理主導でよくやっていㇽとお褒めの言葉を頂いた。
問題はあと1-2週間である。中国では感染者数がここ数日わが国より少ない日が続いている。遠い欧州や米国だが、依然として,東京五輪パラリンピックを控えたわが国にとっては国難が続く。