「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

先輩の白寿(99歳)のお祝 その心配り

2020-04-19 07:19:10 | 2012・1・1

人生百年時代が近づいているというが、僕が年賀状を交換している最高齢のG氏が先日、白寿(99歳)の誕生日を迎えられた。今年の賀状に”4月の誕生日で99歳を迎えます”と添え書きされていたのを思い起こし、G氏が青春時代戦地で苦労されたインドネシアの絵葉書に63円の切手をはって白寿お祝いを出した。G氏は夫人とともに東京の有料老人ホームで生活されていおり、お元気だがお耳が遠くなり、直接お話しできないのが残念だ。

超高齢化社会で難しいのは友人知人との日頃のおつきいだ。お互いに元気だったのに介護施設にはいったり、自宅で介護の生活をしていると当然なのだろうが疎遠になってしまう。僕も最近耳が遠くなってきたが、相手が遠いと何も「不要不急」な電話をかけるのが億劫になるものだ。

最近のG氏の近況も分からず、御年からいってご返事は期待していなかったのだが、夫人の代筆で”苦労しながらも元気です”とのご返事を頂戴した。ご返事にはG氏の署名がしてあり、封書の中には軽量の手のこんだBook mark(栞】が添えられてあった。最近、日本では失い始めてきた明治から大正、戦前昭和人が持っていたちょとした心配りだ。コロナウィルス騒動で、今まで僕らが経験したことがない国難だが、必要なのはこの人への心配りではないだろうか。(写真は頂いた栞)