「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       福田総理、”他人の嫌がることも”!

2008-07-01 05:21:00 | Weblog
7月7日から始まる洞爺湖サミット(主要国首脳会議)で「北方領土」問題につい
ては、福田総理の意向を受けて触れないことになったという報道がある。国内
では、ロシアのメドベージェフ大統領の初来日を前に「北方領土」返還を求める
住民大会が根室、熊本で開かれた。サミット期間中には岐阜、ついで新潟、石
川、福井でも開催の予定で盛り上がっているというのに。

福田総理の真意は解らないが、日頃の言動からみて彼の”事なかれ”哲学から
出ているのではないだろうか。例の就任早々の靖国参拝についての発言”他人
の嫌がることは、あえてやる必要はない”という、あの考え方だ。戦わずして「北
方領土」をせしめたロシアは、この返還問題には触れられたくない。しかし、嫌が
るからといって、黙っていてよいものだろうか。

福田総理は多分、領土問題は日露二国問題だからメドベージェフ大統領との個
別会談で”扱う”からよいという判断なのだろう。しかし、会場の洞爺湖のあるのは
北海道。「北方領土」は、その北海道から指呼の距離にある、わが国固有の領土
である。しかも第二次大戦後未解決の領土問題は、世界でここだけだ。折角世界
の首脳が集まる、千載一遇のPRのチャンスだ。

何かというと、最大の友好国を持ち出す福田総理である。「北方領土」返還問題に
ついてもブッシュ大統領の力を借りたらどうなのか。54年前。判断を誤って出航、大
惨事になった「洞爺丸」にならないよう、しっかりとした舵取りを願いたい。