その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ロンドン・フィルハーモニー/ フォーレ「レクイエム」ほか 

2011-01-23 16:14:33 | コンサート (in 欧州)
フォーレのレクイエムは昔から一度生で聴きたいと思っていたけど、なかなか機会に恵まれなかった。しかも指揮は、幣ブログに良くコメントを頂くつるびねったさん(ブログはこちら→)がオススメする若手指揮者の注目株のネゼ=セガンさん。

一曲目はフランスの作曲家セザール・フランクの交響曲。しょっぱなから大曲。初めて聴く曲だが、思いの外、聴きやすい曲だった。大編成のオーケスオトラからむつがれる音楽が、雄大でロマンチック。弦と管のバランスも素晴らしく、とっても良い演奏だった。ネゼ=セガンさんはとっても小柄で、名前は忘れたが日本のお笑いタレントを格好良くした感じ。冒頭からエネルギー全開で、情熱的に振る。好感度大。フランクは有名なので名前はもちろん知っているが、あまり積極的に聴いたことのない作曲家なので、今日の演奏を聴いて、もう少し知りたくなった。

レクイエムは期待通りの美しく、厳かな曲だった。独唱者は全然事前チェックしていなかったのだが、二人とも知っている人だった上に、ソプラノは、ロイヤルオペラでコジ・ファン・トゥッテでのフィオルディリージ役をやった美人ソプラノSally Matthews(こちら→)。予期せぬおまけまでついた。

だがやっぱりこの曲の主役はコーラス。ロンドンフィルハーモックコーラスは、時に繊細で、山の岩あいをこぼれ落ちる川の源流のような清らかな歌声を聴かせてくれ、そして時には、山から降り、いくつかの源流の流れが合わさった清流のように大きくかつ勢いをもった歌声を聞かせてくれた。そしてコーラスを弦のアンサンブル、管が支える。レクイエムらしいオルガンの音も神秘的だ。

とっても満ち足りた気分で会場をあとにする。今度はこのレクイエムを教会で聴いてみたいと思う。また違った音楽が聴けそうな気がする。

※携帯アップロード


Royal Festival Hall

London Philharmonic Orchestra
Resident at Southbank Centre
Saturday 22 January 2011

Cesar Franck: Symphony in D minor
Interval
Gabriel Faure: Requiem

Yannick Nézet-Séguin conductor
Sally Matthews soprano
Gerald Finley baritone
London Philharmonic Choir
コメント (6)
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