今回の帰省の途中で是非寄りたかったところが山梨県北杜市にある、ここ浅川伯教・巧兄弟資料館です。
李朝家具についてのTV番組で浅川巧を知り、高麗美術館の企画展で伯教・巧兄弟出身地がここであることを知りました。
館内には、兄弟の足跡や
巧の植えたチョウセンマツの実物、
伯教の書画などが展示され、とても興味深く見学できました。
<館内の写真は、申請し許可を得て撮影・掲載しています。>
日本が朝鮮の国土を踏みにじった時代の中にあって、朝鮮の陶磁器や工芸品に美を見いだした兄弟。
それは、侵略者としてでなく、朝鮮の自然や文化に深い愛情を持ち、朝鮮の人々と共に生活する中でなされたことでした。
あの時代に朝鮮語を話し、朝鮮の人と暮らしになじんで生きた巧の生き様には本当に感動します。
そして、浅川巧は「工芸品の本当の美しさは完成した時にあるのではなく、使われていく中でこそ仕上げられていく。」と指摘しています。
今後制作を進める中で、常に思い出し、噛み締めていきたいことばです。
いつの日か、浅川巧の集めた朝鮮の家具や工芸品を見に韓国へ行きたいという思いを改めて強くしました。
記念館を出て、浅川兄弟の生誕の地に行ってみました。
この記念碑は、生家のあった土地の少し北に建てられていました。
いま、兄弟を描いた小説「白磁の人」の映画化が進められています。
完成は予定より遅れ、来年になるとのことでしたが、今から完成がとても楽しみです。