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☆=☆☆☆☆☆
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マトリックス レザレクションズ

2022年10月20日 00時28分43秒 | 洋画2021年

 ◇マトリックス レザレクションズ(The Matrix Resurrections)

 

 作る意味があったんだろうか?

 想像はできる。ワーナー・ブラザーズが『マトリックス4』を作れといい、ウォシャウスキー姉妹は断わっていたものの、ついに姉妹をはずしてでもワーナーは新作を作るということになり、そういうことなら自分たちが作って、今後一切、ワーナーには口を出させないようにしたいとおもったものの、リリー・ウォシャウスキーはどうしてもメガホンを取る気にならず、ラナ・ウォシャウスキーだけが犠牲になるつもりで監督をひきうけたってなところだろう。

 それにしても、結局は、これも映画の中の企画会議で言われていたものだけど、1の繰り返しにならざるをえず、いってみれば、リメイクに毛の生えたようなものにしかならないだろうと、そのとおり、1の設定をちょっと変えて、3で死んだはずのキアヌ・リーブスとキャリー=アン・モスが機械によって蘇生され、またもや延髄を繋がれてマトリックスの世界に入り込まされてるっていう話で、ここからふたたび抜け出していくっていうだけの代わり映えのしない物語になっちゃってた。

 とはいえ、そうか、髪の毛といい、サングラスといい、ピルといい、今回は青が基調なのね。若いモーフィアスはネオにいう。記憶の中の現実は空想でしかない。そのとおりだ。それにしても若いスミスと殴り合うのが廃墟のトイレじゃなくてもいいんじゃないか?ぼろぼろの便器が木っ端微塵になって汚すぎる。

 結局のところ、この作品が示したものは、人間の未来はもはや機械に支配されるよりほかにないんじゃないのかっていう話になって、それをあくまでも抵抗し続けるのがネオなんだって話なわけで、これって1だけでも充分だったんじゃないかな~。

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ラストナイト・イン・ソーホー

2022年10月10日 14時34分56秒 | 洋画2021年

 ◇ラストナイト・イン・ソーホー(Last Night In Soho)

 

 60年代に飛ぶまでが長い。30分、かかってる。つらいな。やっぱりノスタルジアもあってこういう映画は観ちゃうんだけど、芸能界に憧れて結局はちんぴらのつつもたせにいいように扱われて、そのためにつつもたせや客たちをつぎつぎに殺してしまい、おかげで死体を始末しきれず床下に隠したままそこに棲むようになった哀れな女アニャ・テイラー=ジョイの物語になってるわけだけど、でも成長した彼女ダイアナ・リグ(遺作)がひらきなおってるのはわかるもののなんかほかの展開はなかったのかなっておもったりする。

 テーマ曲はペトゥラ・クラークの「恋のダウンタウン」か。ウォーカー・ブラザーズの「ダンス天国」も印象的だ。

 なるほど、品の好い美人ちゃんトーマシン・マッケンジーは、条件があって飛ぶわけじゃないのね。なんか何処でもドアみたいな条件があった方がいいような気もするんだけど、そうじゃない方がスリリングになるのかな?

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ロスト・ドーター

2022年08月21日 22時11分11秒 | 洋画2021年

 ◎ロスト・ドーター(The Lost Daughter)

 

 48歳には見えないな~。オリビア・コールマンの実年齢らしいけど。55歳くらいで早期定年して浜辺にバカンスに来てるって設定かとおもってしまったわ。若い頃を演じたジェシー・バックリーとは顔がかなりちがうけど、歯茎が出ちゃう口元はおんなじだ。キャスティング、ちゃんとしとるわ。

 でも、この中身はなかなか難しいぞ。評論家好みかもしれないけど、素人向きじゃないな。

 フラッシュがインサートされて過去に海辺で娘が行方不明になったことが見えてきて、だから娘さんは?と訊かれたときに25と23って年齢は答えられても、今どこにいるの?と訊かれたときには答えられないわけだよね。不仲なんだな。そういう細かい伏線があって徐々に過去が膨らんでくるんだけど、まあ観客として心の準備はできるわけだからいいか。

 ところがバイトの24歳の青年に晩飯をおごって話をしたとき姉や妹の消息はわかってるんじゃん、なんだよって。こりゃあ、引っ張られるな~。ストーリーがほとんどないような、でもちょっとだけあるようなかったるさもあるんだけど、それでも観ちゃうのは妙な心模様と画面の強さがあるのかもしれないね。管理人のエド・ハリスがやけにいいし。

 けどな~娘と不仲になったのいつでどんなふうに?ってだけだと、半分ももたないな~。おもわず、育てられなくなった娘のかわりに盗んでしまった人形がいつ見つかっちゃうのかってちょっぴりはらはらするんだけど、まさか途中で棄てちゃうとは。意外だな~とおもってたらごみ箱から拾っちゃうし。これはこれで、またはらはらが始まるんだけどね。

 てなことをおもってる内に伏線で登場してた学者の知り合いの不倫相手ピーター・サースガードと逃げて娘ふたりを棄てて3年間別居してたってことがわかってくる。こういうあたり、上手い仕掛けになってるわ。で、これ、どうやって結末つけるんだろとおもってたら、彼女の見立てみたいな若い不倫妻ダコタ・ジョンソンが逢い引きのための部屋を借りに来たときに盗んだと告白して、露店で買ってあげた髪止めででぶった脂肪の腹を刺されるという、それでファーストカットの波打ち際に倒れるところに戻るという、でも死なずに目が醒め、娘からの電話でまた生きる気になるという、うん、上手いわ。

 なんつっても、ソフィア・ローレンとアルマンド・トロヴァヨーリの唄ったTin Aftoが挿入されるのがいいね。ギリシャの島が舞台だからなんだろうけど、いい感じだ。ジュリー・ロンドンの吹替え盤Boy on a dolphinじゃないのがまたいい。

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コーダ あいのうた

2022年08月06日 23時13分20秒 | 洋画2021年

 ◎コーダ あいのうた(CODA)

 

 家族の三人ともが聾唖の俳優だとわかったときに、画面と手話のリアルさが頷けた。なるほどね、いや、それだからこそ性的な会話も手話もまったくスムーズにこなせてるんだね。父親トロイ・コッツァーと兄ダニエル・デュラントの自然な演技はかなり手慣れてるんだけど、やっぱりアメリカは聾唖のためのシアターとかが充実してるんだろうか?

 しかし驚きは、母親マーリー・マトリンだ。おぼえているかぎり『愛は静けさの中に』では清楚のかたまりみたいな女優さんだったのが、騎乗位であられもない喘ぎをあげるばかりか、言葉づかいも顔をゆがめた品のない演技もやってのけるとはおもわなかった。

 エミリア・ジョーンズも手話が上手だった。よほど練習したのか、実にリアルに演じてた。女優賞ものだね。

 ぼくは『エール!』は予告編しか観てないからわからないけど、舞台がマサチューセッツ州グロスターに置き換えられててどんなふうに違いが出てきたんだろう。監督シアン・ヘダーの故郷だったとかって聞くけど、なるほど、彼女の思い出まじりの風景なのねって気はした。

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ドント・ルック・アップ

2022年08月05日 00時21分19秒 | 洋画2021年

 ◇ドント・ルック・アップ(Don't Look Up)

 

 なんだか、フランキー堺の『世界大戦争』をおもいだした。

 それにしても、このところ地球滅亡の映画が多すぎやしないか。まあ、アダム・マッケイによるブラック・コメディの本作はちょっと毛色は違うし、風刺が効いてる分、キャストも豪華だったりするけど、でも、これにしたってミシガン州立大学の大学院生ジェニファー・ローレンスとその教授レオナルド・デカプリオが彗星を発見して、それが地球にぶつかるってことには変わりないわけで、そこへ気の狂った大統領のメリル・ストリープと同じく気の狂ったニュースバラエティの司会者ケイト・ブランシェットが絡んで、気の狂ったように見えながらも実は敬虔で知的なキリスト教徒だったっていうティモシー・シャラメが加わってくるっていう豪華さではあるものの、なんだかね。

 あ、ディカプリオ、がんばって太ったな~。

 前半は気の利いた皮肉と風刺が満載で、それなりに楽しめたんだけど、後半、彗星が目に見え始めてからはどうにもありきたりな地球滅亡物語になっちゃってて、厭きる。

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DUNE デューン 砂の惑星

2022年07月03日 20時27分52秒 | 洋画2021年

 ◎DUNE デューン 砂の惑星(Dune : Part One)

 

 そうか、このティモシー・シャラメって憶えがあるなあっておもってたら『君の名前で僕を呼んで』の主演か。っていうくらいの影の薄さなんだけど、なんとなくカイル・マクラクランの後継って感じはしないでもない。ただ、なんとまあ、今回のドゥニ・ヴィルヌーヴ版は『DUNE』5度目の映像化なのね。1984年のデイヴィッド・リンチ版しか知らずにきたからなあ。

 とはいえ、まあ、愉しめた。砂虫のなんとまあ美しい口。それにしても毎度のことながら、この物語を観るたびに『風の谷のナウシカ』をおもいだすわ。秘密結社ベネ・ゲゼリットに属する母にして公爵の愛妾レベッカ・ファーガソンと、アトレイデス公爵のオスカー・アイザックはよかった。フレーメンの部族長がハビエル・バルデムってのもまあ妥当だね。

 にしても、映像は見事で、グリーグ・フレイザー、上手だな。

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リトル・シングス

2022年07月02日 20時49分15秒 | 洋画2021年

 ◇リトル・シングス(The Little Things)

 

 さすがに四半世紀も眠っていただけのことはあって、目新しいところはなにひとつない物語なんだけど、観てて「あれ、どうして携帯電話を使わないの?」っていう錯覚をおぼえるくらい1990年当時のままだった。こだわりがあって1990年になってるわけじゃないところが辛いな。この売春婦連続殺人事件の犯人が未確定なまま続編ができるっていう前提ならいいんだけどね。

 でも、ジョン・リー・ハンコック以外に脚本も監督もする人がいなかったくらいな話なんだから、彼が動かないかぎり無理なんだけど、でも、腹がたっぷりと出たなかば引退したも同然の心臓疾患を抱えた刑事デンゼル・ワシントンがそのまま続編ってわけにもいかないだろうし、なんせ、落ち度っていうか過失傷害致死を連続して隠蔽してる刑事たちをどうやって奮起させるのかって物語になるわけで、こいつはかなり暗いぞ。

 ところで、ラミ・マレックはエジプト顔そのままでいるととっても気弱な好い奴にしか見えないから、これをどうやって演出するのかってのは難しかったろうなあっておもったりする。それはやっぱり腹のぽってりしちゃったジャレッド・レトを猟奇犯罪マニアに仕立て上げるのが大変だったろうなっておもえるのとおんなじだ。

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Mr.ノーバディ

2022年06月27日 22時55分38秒 | 洋画2021年

 ◇Mr.ノーバディ(Nobody)

 

 いるかいないかわからないやつ、つまり、ノーバディっていう主人公の映画なら、たいがい、もともと銃撃戦に卓越した凄腕の調査官かスパイしかないわけで、そうなれば当然、あるささいなことがきっかけで、数十年間もつまらない男でいた日常をかなぐりすてて家族か正義か町か女かそれともおのれの名誉なのかわからないけどともかく破裂して戦っちゃうっていう筋立てになるのはわかりきってるんだけど、まあ、それなりに見せてくれた。

 ボブ・オデンカークはアメリカでは知られた芸人かもしれないんだけど、ぼくはまるで知らなくて、結局、映画を観終わってすぐに顔を忘れた。ところが、クリストファー・ロイドはそうじゃなかった。老人ホームで暮らす父親役を演じるとはおもわなかったけど、そうか、そういう歳なんだな~っておもったら、なんか人生の長さを感じてしまったぞ。でも、銃撃戦に堪えられるんだから、この父親もかつてはそれなりの「やつ」だったってことになるんだよね。

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007 ノー・タイム・トゥ・ダイ

2022年06月19日 00時23分09秒 | 洋画2021年

 ◎007 ノー・タイム・トゥ・ダイ(No Time to Die)

 

 キャリー・ジョージ・フクナガ、演出力あるなあ。ただ、どうなんだろ。日本人の血を引いていることにかなり拘っているのかそれを自身を特徴づけるものとしているのかはよくわからないんだけど、能面はわかりやすいが箸拳を硬貨でやるとはおもわなんだ。石庭、畳、紬、そして北方領土。まあ彼なりの監督の日本贔屓の成せるものなんだろうけどね。

 それはそれとして、いや、ボンドの残ってる島にミサイルぶちこんでええんか?

 つか、最後の最後にボンドは帰ってくるとか字幕でいわれてもなあ。体内に生物化学兵器は組み込まれたままなわけで、これは生きているかぎり残留するっていうとんでもない代物で、いやとんだ十字架を背負わされたものだ。さらにいうと、青い目の娘は出てくるし、なんていうかもはや大河ドラマみたになっちゃった気もするよね。でももう続編はないわけで、これは次のボンドのシリーズが作りにくいだろうなあ。

 さて、ボンドの設定なんだけど、娘が出てくる手前もあって、レア・セドゥがヒロインとしての位置づけになるのは仕方のないこととして、やっぱりダニエル・クレイグとしてはエヴァ・グリーンがほんとに好きなわけね。わかるわ~。ただ、群を抜いて魅力的だったのは、なんといっても、アナ・デ・アルマスだ。もうずいぶん前に『カリブの白い薔薇』で初めて彼女を観たときから綺麗な子だな~とはおもっていたものの、うん、まちがいなかったな。ただ、彼女との濃厚な場面は作られなかったのね、まあかなり真剣な恋愛物になってるし、女たらしな面は無しになってる分、アナの魅力をそのまま衣裳に凝縮したような感じはあるな。それにしても、ダニエル・ボンドの濡れ場はどうしてこうも毎回、暴力的な焦りまくった感じで始まるんだろうね?

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ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ

2022年06月15日 01時06分36秒 | 洋画2021年

 ◇ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ(The Woman in the Window)

 

 2時間ドラマかとおもったわ。

 つか、こりゃだめだろ。ヒッチコックの『裏窓』そのままじゃん。道路をへだてた向かいの家にジュリアン・ムーアが入ってゆくのと、それを家の窓辺から見てるエイミー・アダムスとの両方にピントがあってるのは合成なんだろうけど、そのままエイミー・アダムスが歩き始めるとピントが送られてジュリアン・ムーアの家がぼける。奇妙な画柄だ。なんか画面をふたつに割る構図が多用されてるな。寝室のベッドと鏡の中、地下室とそこへ続く階段とか。

 たまにこういう肩透かしを食らう映画がある。予算があるのか、ゲイリー・オールドマンだの、ジュリアン・ムーアだのといった役者をキャスティングできるのはそのためにほかならないけど、まあ、セットといっても一杯だけだしね。そりゃキャスト費はいっぱいあるわね。

 ただまあ、広場恐怖症っていう設定がまるで活かされないのはどうかとおもうぞ。もうすこし上手に設定しないと『裏窓』の片足のギブスのような面白さにはならないぞ。

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スティルウォーター

2022年05月07日 02時20分52秒 | 洋画2021年

 ◎スティルウォーター(Stillwater)

 

 マルセイユに留学している娘アビゲイル・ブレスリンがレズビアンのルームメイトを殺害した罪で収監されてて、その無実を晴らすためにオクラホマ州スティルウォーターからやってくるマット・ディモンの物語なんだけど、髭のせいか、ディカプリオにしか見えないのは僕だけだろうか。まあ、それはそれとしてマット・ディモンに肩入れして同棲までしちゃう変な男に惚れちゃう癖のあるカミーユ・コッタンの役どころはおもしろかった。

 そんなことより、これ、冤罪を晴らすんだけど、ほんとはどうなんだよ、娘の真実はどこにあるんだよっていう簡単なものじゃないね。でなければ、前半の90分がこんだけつまんなくてだらだらとマット・ディモンの凡庸さを追いかける必要はないわけで、90分過ぎて監禁が始まってから俄然おもしろくなる。それまではだらだら。あれ?もしかしたら真犯人は違う?っておもいはじめる。しかし、娘アビゲイル・ブレスリンがもうすこし可憐ならな~っていうくらい、なんとも愛らしさに欠ける。これが鍵なんだね。スティルウォーターの金のブレスレットの意味がようやくわかってくる。うまいわ、アビゲイル・ブレスリン。

 で、法に触れる行為で真実を暴こうとしたとき結果が逆だと悲劇になる。アビゲイル・ブレスリンが首を吊って自殺未遂したのは自責の念だね。最後に、マット・ディモンは人生は残酷だとアビゲイル・ブレスリンにいう。すべてが違って見える、別の場所みたいに、とも。そのとおりだ。

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ヤーラ

2022年04月22日 00時37分37秒 | 洋画2021年

 ◎ヤーラ(Yara)

 

 青というか原色が綺麗だな~。画面が好いわ。

 ほお、ヤーラはアラビア語で蝶々なのか。そうか、歯を矯正してる13歳の少女の名前なのね。このバレエの練習をしてる子が殺されて紙飛行機を飛ばしてる畑に棄てられたわけね。

 うわ~雪が虫みたいに降ってきてるわ。徐々に積もってくるし、時間の経過するにつれて不安がつのってくるのをこうやって雪が音もなく迫り積もってくるのをあらわすとか、なかなかできんぜ。

 ヤーラは日記を残してる。昼に挟まれた夜、とある。おお~文学的やんな。とはいえ、ドン・マッツィて誰のことかはわからないけど。

 半分までが行方不明になってから死体発見までの右往左往に費やされてる。こういう筋立てがいいかどうかは疑問だ。この分まるきり物語が進展してないもんね。

 ところが、いきなり遺伝子情報の話になる。ヤーラは暴行未遂で背中を刺されたまま雪の中に放置されたことで死んだ。その死体に血痕が残ってて、関係者や付近の住民に徹底的に遺伝子の検査をすると、1年以上経ってから部分的に合致した人間が出てくる。その男の親戚が犯人だ、婚外子で親戚ということを知らない者をつきとめていくっていう展開になるんだけど、へ~っておもった。こんなことがほんとにおこなわれたんだあ。

 DNAの変異体はアレルという。容疑者の遺伝子にはこの変異体があるんだけど、すでに亡くなってる父親にはそれがない。つまり、父親の不倫相手に、それがある。その女を父親が赴任していた町で探せばいい。そうしたことから犯人に迫っていくんだけど、なるほど、この先こういう捜査は一般的なものになっていくんだろうか?

 変わった映画だな~。

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THE GUILTY ギルティ(リメイク)

2022年04月02日 00時37分29秒 | 洋画2021年

 ◎THE GUILTY ギルティ(The Guilty)

 

 リメイク作品に、ジェイク・ギレンホールが出てるんだけど、オリジナルとほとんど変わらない。

 といっても緊急連絡センターの電話取りに奉仕に来た刑事だけを追いかけたリアル・タイム映画なんだから変えようもないわけだけど。ギルティっていう邦題がなるほどっておもわせるのは、この刑事ジェイク・ギレンホールが罪を背負ってるからなんだけど、それが公務執行妨害で若者を射殺したんだけど、それが過失じゃなくて故意かどうかっていう裁判を翌日に控えてて、しかも実は同僚と示し合わせて嘘の証言をして無実になろうと企んでるやつだったってことが徐々にわかってくるっていう構図だ。

 つっても、緊急電話をとった自分が、電話口のせっぱつまった口調から「ムショ帰りの夫に誘拐された妻が子供に電話をかけてるふりをして警察に助けを求めてきた」と直感したことで、あとはよかれとおもってことをすすめていくんだけれども、途中、その女の自宅をつきとめて電話すると、幼い息子が出て、弟が腹を裂かれて殺されたという事実を知るにおよび、いよいよ夫の気が狂って子供を殺して奥さんをかっさらったんだって受け止めて、どんどん焦っていくっていうわけだけれども、いやまじほんとにオリジナルとまったく変わらない。

 驚いたのはひとつだけで、脚本が新しく書き直されてるってことだ。

 まったくおんなじ脚本を上手にリメイクしたって感じにしかおもえないぞ、アントワーン・フークア。

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この茫漠たる荒野で

2022年03月15日 23時04分20秒 | 洋画2021年
 ◇この茫漠たる荒野で(News of the World)
 
 
 おもしろいのかつまらないのかよくわからなかったんだけど、ポール・グリーングラスにしてはちょいと退屈だったかな。でも、ひとを集めて、新聞記事を読んできかせて旅をしていくってのはへ~っておもった。寺子屋の普及していなかった西部では、こんなことがあったのかもね。
 
 ただ、観てる途中ではっとしたことがあって、ここに出てくるのはカイオワ族っていうインディアンなんだけど、言葉の表現というか感覚というか、それまでインディアンの映画を観てておもわなかったんだけど、アイヌ語とインディアンの言葉って共通点があるんじゃないかなと
 
 トム・ハンクスが、旅の途中で知り合い、世話をやくようになるヘレナ・ゼンゲルをドイツ移民の家族のもとに連れていったとき、嫌がるのを置いてくるのは仕方ないんだけど、やっぱり、このあたりは難しい。奥さんが死んだのを知ってた方がよかったのか、逆か。
 
 どっちにしても、ドイツ移民の叔母の家になじめず逃亡を繰り返したことで外の杭に繋がれるっていう家畜みたいな状態に置かれてないと、一緒に暮らそうとはいえないわけで、その展開にいちばん最適な設定はどうだったのかな~。
 
 ちょっとだけ、へ~っておもったのは、音楽がジェームズ・ニュートン・ハワードだってことだ。がんばってるな~。
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The Beguiled ビガイルド 欲望のめざめ

2022年03月14日 22時21分33秒 | 洋画2021年

 △The Beguiled ビガイルド 欲望のめざめ(The Beguiled)

 

 コッポラ家は、エル・ファニングがほんと好きだな~。

 ソフィア・コッポラはキルスティン・ダンストも好きみたいだし。

 それにしても、つまらん。ソフィア・コッポラの映画でおもしろいのはないんじゃないかってくらい、肌が合わん。絵は綺麗だけど、父親とは月とすっぽんだな。ま、そうおもうのは僕だけなんだろうけど、もしかしたら、ぼくが余計な宣伝や感情に流されないだけかもしれない。

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