☆時の面影(The Dig)
なぜか『無法松の一生』をおもいだしちゃったんだけど、それはきわめて個人的な感想だ。
ただこの作品のおもしろさはアングロサクソンがイギリスに住んでいて船を埋葬の副葬品にするほどの文化を持っていたという世紀の大発見というものではなくて、それを発見したときの大英博物館という国家の権力のいやったらしさもさることながら、弁膜症をわずらった未亡人が子供の将来を託せるような発掘者を見つけてほのかなおもいを抱きながらもそれが成就することはなくても周りがそうした真実の恋を成就させてゆくっていう、古代の船の物語を未来の船の物語に仕立て上げてゆく上手さにあるんだよね。