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あの日のように抱きしめて

2023年02月20日 00時49分12秒 | 洋画2014年

 ◎あの日のように抱きしめて(Phoenix)

 

 そうか~『東ベルリンから来た女』の組の次の作品か~。

 ナチスの強制収容所から生還したニーナ・ホスが夫ロナルト・ツェアフェルトの真実を見極める物語なんだけど、物語について考えれば考えるほど迷路に入っていく作品ではある。

 整形しなくちゃいけないほど顔をぐしゃぐしゃにされる拷問ってなによっておもうのはさておき、もとの顔に戻るように整形して、というより顔を復元して帰ってきた妻のことがわからないのか?っていう疑問はまずおもう。もちろん、自分が妻を裏切るようなかたちでナチスに密告して収容所で送り込んだ張本人なんだから妻は死んだとおもいたいし、それが戻ってきたとはおもえないし、顔が似てるくらいだろうとおもってるし、似てるんだったらそれを利用して元妻の財産を手に入れてやろうっていう姑息なたくらみも浮かんでくるだろう。でもそれをなかば承知の上で夫のいうことに協力していく妻ってのも切ないなと。

 ただ、ラストで夫が妻の歌を聴いて腕の囚人番号を見て「こいつ、ほんものの妻じゃん」って気づいたときの歌「スピーク・ロウ」だけど、ぼくはそれほどこだわりがないものだからいまひとつ感情が盛り上がってはこなかったけどね。

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