◎ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(Harry Potter And The Prisoner Of Azkaban)
牽引役はシリウス・ブラック。やっぱり、ゲイリー・オールドマンはすごい。かれの登場は、マンネリ間際の世界を引き締めてる。とはいえ、少年のおとぎ話から青春ファンタジーへと移行する過渡期で、この時代を象徴する見事な画面は、なんといったも、病室からハリーたちが駈け出していくときのカメラ・ワークだ。時計塔の文字盤をすり抜けて外へ出、時空を超えたハリーとハーマイオニーがフレームインしてくるところだね。
(以上、2011-02-21 16:57:00)
とはいえ、このシリーズの前半はここまでで、後半はがらりと印象が変わる。どんな物語でもそうなんだろうけど、子どもから青年へと成長する中で、愛らしさや子どもらしさとは決別しなければならない。それは時の非情な掟みたいなもので、そうしたところから時間の物語になってるんじゃないかっておもうのはうがちすぎなんだろうか?