Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE535. 都市の怖さ

2012年12月03日 | Kyoto city
 佐渡宿根木の街ぐらいだと安心して歩ける。この街はどう考えても怖い世界がなさそうだという気分の方が強い。
 だが都市に来るとやはり怖い世界はある。都市の怖さといっておこうか。日本で一番怖い都市は、どこかといえばやはり京都である。1200年の歴史があるということは、歴史の狭間で生まれたいわく因縁がからみにからんで、いまにいたる病的な土壌を形成するというのも歴史ある都市の姿だ。
 私などは、鴨川から東には、夜にゆきたくないといつも心の中で思う。京都で事件が起きるのはいつも鴨川の東側である。そこには祇園があり観光客で終日にぎわっているが、やはり夜は川を超えたくないなという思いのほうが強い。あちらがわは、住む世界が違うと言ったらよいだろうか。そのほかにも京都には、近寄りがたい世界がいくつか点在する。もちろんゆかないに限る。それが遷都1200年の古都のもう一つの姿であろう。
 私も神楽坂の花柳界の界隈で育ったから、そうした怖さという実感はわかる。特段花柳界が怖いわけではない。花柳界に集まる懐の暖かい人たちを狙おうとする輩がいることも事実である。近年では、それが国際的になったのかもしれない。
 だから鴨川の東側の界隈へ夜訪れる人たちは、なじみの店へみんなタクシーででかける。そういうことは観光客はまずしらんだろうね。

佐渡宿根木集落,2012年11月16日
OLYMPUS OM-D E-M5,M.ZUIKO DG14-150mm.F4.0-5.6,
ISO320,焦点距離29mm,露出補正-0.3,f4.9,1/60.リーニュクレール
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