小学校を改築した佐渡国小木民俗博物館は、資料が多いこと。8千点とどこかで読んだ記憶がある。だから旧小学校校舎だけでは足りずに新たな資料館を増築してある。
宿根木などの民家に残されていた昔の道具をすべてかき集めたといったらよいだろうか。ほっとけば捨てられていたかもしれない資料を、とにかくなんでも集めてみたといった案配だ。だから展示室は、漁具や民具だの往事の印刷物などが所狭しとおかれ、その価値は未来にでもなったら判断してくれといわんばかりの大胆な根性だと推測した。でもこの大胆な根性は、なかなかよいアイデアである。
資料というものは、何百年か経ってはじめて、往事を知る手がかりとなる。そう思えば、資料の価値を今詮索することには、あまり意味がない。もっと長い眼で見て欲しいと語りかけてくるようだった。
民俗博物館を見ていたら、港を中心に湾曲した空間構造をもった小木の街の模型が展示されていた。空間的には、面白い。船にのるまで時間があるので、見に行くか。そのあとは、雁木の街旧高田市へ行こう。今日は高田泊まりだな。一人旅の気楽さである。
佐渡国小木民俗博物館,2012年11月16日
OLYMPUS PEN E-PM2,M.ZUIKO DG9-18mm.F4.0-5.6,
ISO8000,焦点距離9mm,露出補正-0.3,f4,1/60.リーニュクレール