さて英名クリスマスワーム、見た目1cm前後の高さしかないゴカイ類の生物イバラカンザシ。
傘のようなものが䚡冠(さいかん)と呼ばれ、呼吸や浮遊生物を捕らえて口に運ぶ役目をしている。何かが近づくと䚡冠をサッと折りたたんで穴の中へ引っ込み、頂部のかんざし状の殻蓋で蓋をするそうだ。まるでディズニーのアニメ的動作だよ。
だからそーーっと、息をひそめて音と波をたてず横から近づいてかすめ撮る。その造形や色彩が面白いので、少しこれに眼がいってしまう。
いつも思うが、撮影するときは両手でカメラをしっかり構えてモニターを見ながら・・・、といった撮影の基本動作を巷の話や物の本で見聞きするが、そんな高等芸は実際のダイビングではできませんよ、というのが私の実感。
まず撮影は、片方の手はライトを持っていたり流れがあれば岩に捕まったりしているから、片手撮影が原則だし、もし機材を固定したければ堅い珊瑚に押しつけ、モニターなんか斜めに見て、被写体が入っていそうだと感覚で決める。機材はいつでも撮れるようにBCDから垂らしておくので、珊瑚に引っかけ岩にあたり海底でこすり三ヶ月もすれば傷だらけになる。それでも防水機能が維持されていれば上等。
要はさしあたり撮しておいて、あとはphotoshopで後処理するという流儀。撮影機材というよりは、コピーマシンだね。
梅雨時の光が少ない水中、しかし魚たちはそこそこにいた。那覇滞在後半2日間は、晴天が続き沖縄の梅雨があけた。日差しが強く蒸し暑いこの土地固有の空気がやってきた。今年は梅雨明けが1週間遅い沖縄である。
那覇とは反対に京都は本格的な梅雨に入った。雨が流れ落ち流れ行く静かな音が聞こえている。それはそれで風情もあるが、ダイバーとしては、やはり夏の沖縄だ。だから今月もダイビングへ出かける予定。
沖縄県慶良間諸島
Nikon CoolpixW300
1)ISO125,焦点距離6.6mm,.露出補正0,f/4.2,1/40
2)ISO125,焦点距離8.5mm,.露出補正0,f/4.3,1/100
3)ISO125,焦点距離8.5mm,.露出補正0,f/4.3,1/200
4)ISO125,焦点距離8.5mm,.露出補正0,f/4.3,1/160