Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング927. 小説:小樽の翠836.小樽ライフの始まり

2024年11月01日 | drawing

 アチキは名古屋の仕事場からようやく小樽に着いた。新千歳から小樽まで乗り換え無しの電車1本で帰れるところが素晴らしい。車窓からオモタイの方角に沈む夕陽をみながら北国の人に入れ替わる瞬間だ。
 小樽の紅葉が終わり、あかね色の夕焼け空が広がっている。実は同じ所を遠距離通勤している気分は全然なく、人生自体が旅人だと悟っている。それでも小樽駅をでると心安らぐひととき。
 スマホに翠からメッセージ入っていた。
「夕飯は海鮮丼だよーーん!」
 この時期ならホタテやカジカ、秋シャコなどがある。蟹はまだ早い。アチキの寿司好きを翠は知っているから小樽に帰ると海鮮丼が多い。海鮮丼こそ小樽の味覚といってもよい。さあ家路を急ごう。翠は日勤だったから既に帰って夕飯の支度をしている頃だろう。
 家に帰ると翠の明るい声に迎えられ、一目散に海鮮丼にありつく。これをたべると小樽に帰った。
翠「アチキー・・風呂沸いてるよ・・・。布団はシーツを変えてあるよ。」
手際のよい奴だ。
翠は病院から帰ってくると仕事柄最初に風呂に入る。
海鮮丼は調理しなくて済む。
シーツは交換してある・・・、
つまり風呂から上がったら一発やりましょうのお誘いかじゃないか・・・。
食べ終わると翠を抱えてベッドに向かった。
旅の疲れは、翠を沢山愛して消え去るだろう。
・・・
そんな小樽ライフが今週も始まった。
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