Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

ZEISSの空気60. デザイン小堀遠州作、京都の紅葉

2019年12月01日 | Kyoto city

 

 夕方の散歩で鴨川を越えると、宮川町から北へ上がるか、清水の坂道を登り産寧坂までゆきあたってから祇園へ降りてくるか、が分かれ道。

 産寧坂を降り、今日も撮影ポイントは観光客の群れかと八坂の塔を冷やかし、私の好きな二年坂を降りて真っ直ぐゆくと維新の道につきあたる。そこを横切り階段を上がると、いつも素通りしている高台寺の入り口にたどりつく。紅葉だから夜間拝観をしている。たまにはみてゆくか。

 高台寺の庭園は、あの桂離宮の庭園をデザインした小堀遠州作だ。だからなにかとけち臭い。紅葉だってこれでもかとならべたてるウニ丼のような永観堂とは違い、池の畔にポツネンと1つ、あとは木々の間に少々と、こちらはウニが点在するちらし寿司状態だ。鏡のような臥龍池にも紅葉が映るから、それで十分じゃないかというのが遠州の理屈だろうと、私は類推した。それに建築がひきたたないという、なんとも個性的な遠州庭園だ。

 ならば撮影も遠州流にけち臭く光を切り詰めてと・・・。

 豊臣秀吉のオカンの愛知県尾張育ちのねねも、こんな上品なテイストがあったか。

 だから撮影のしがいがある。光を切り詰めたので解像度の低いモニターでは画像は真っ暗で、ならば眼をこらしてみるほかない。何しろ遠州の美学につきあうと、そういうことになる。そうした遠州流庭園を、3万円のミラーレスボディで乱写していた。

 高台寺をあとにし、維新の道を下り縁切り寺の安井金刀比羅宮にかけられている絵馬の文章を読む。「旦那が×子と縁を切り我が家に戻ってきますように」とする絵馬があれば、「ダーリンが奥さんと別れますように!」という絵馬もあって笑える。そんな女同士のバトルを他所に、男って本能的にあちこちに種を植え付けようとするDNAがあると思うけどな。

 そして祇園の界隈を通り過ぎ、いつもの四条通のマックで珈琲にした。

 

京都市、鷲峰山(じゅぶさん)高台寺

SONYα6000、Carl Zeiss Vario-Tessar E 4/16-70mm

1)ISO6400,焦点距離16mm,露出補正-1.5,f/5.6,1/15

2)ISO64000,焦点距離19mm,露出補正-1.5,f/4,1/45

3)ISO6400,焦点距離26mm,露出補正-1.5,f/5.6,1/30

4)ISO6400,焦点距離29mm,露出補正-0.5,f/5.6,1/4

5)ISO6400,焦点距離22mm,露出補正-1.5,f/5.6,1/15

6)ISO6400,焦点距離16mm,露出補正-1.5,f/5.6,1/15

 

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