オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

エゾクロテンのいる風景  その弐

2020-06-22 19:41:12 | エゾクロテン
エゾクロテンのいる風景  その弐。


   


食後、ロビーに出ると 窓のすぐ近くにヒマワリの種を撒いてシジュウカラやゴジュウカラなど小鳥が集まるようにしているが、そこに先ほどのエゾクロテンが来ていて盛んにヒマワリの種を食べているではないか。




あまりにあっけないエゾクロテンとの接近遭遇でした。





とてもかわいいのでみんなで激写。





















動きがせわしなく絶えず外敵を警戒しながらせっせとヒマワリの種子を食べている。














現在、北海道には6種類のイタチの仲間が住んでいます。 



本州からの移入種の ホンドイタチ、ホンドテン(キテン)、養殖所から逃げ出し野生化したミンク、北海道固有種としての イイズナ、エゾオコジョ、そして今回の主人公、エゾクロテンです。



エゾクロテンは、いまやとても稀少な小動物で動きが敏捷、警戒心が非常に強いため、近年目撃情報があふれているヒグマにくらべ野外で目撃する機会は、はるかに稀とされています。



クロテンといいますが外観は黒くありません。




私はエゾクロテンを野外でみたことが無かったので過去に真っ黒なミンクの死体が転がっていたのをエゾクロテンの死などと間違ってブログに出したことがありました。この際、謹んで訂正したいと思います。




私は 2014-8-3(日)、当時エゾクロテンを展示している日本唯一の動物園の釧路動物園で初めて本種をみてあまりにも獰猛な形相が印象的であったのを思い出します。




足がとても太くてたくましいのにも感心しました。




少なくとも、かわいいなどとはまったく思いませんでした。





実際、イタチ科の獣たちは獰猛かつ残忍な性格で知られており、たとえば鶏小屋を襲ったイタチは最終的にそこの鶏すべてを殺してから立ち去るとも言われています。



それなのに最近、本種を展示するようになった旭山動物園では、客寄せを期待してか、そのあまりにもかわいい表情、しぐさのみをやたらと強調しているようですが本当にそうかな ?? との疑問をもっていました。



たしかに真っ正面、ないしやや上から見下ろすといかにもかわいい顔つきです。









しかし真横から見た精悍な姿、さらに一瞬キバを見せたときなど、この小動物がいかにも獰猛な生き物であることは下手な予備知識などなくとも容易に想像できます。










しかし、次の瞬間、いかにも愛くるしい顔付きやしぐさの癒し系動物に変身するのです。



動物好きの私などは見ていて、飽きない。無心にいつまでも見ていることが出来る。






鳥用のエサ場にきて小鳥たちを追い払いせっせとヒマワリの種を食べていました。




ガラス越し30mくらい、鼻息がわかるような近距離で私たちの存在はまったく気にしないでお食事中。










しかし、森の方向には、ものすごく警戒心が強いようで絶え間なくあたり一帯を監視、突然すっくと立ち上がってキョロキョロしたり、やたらとぴりぴりした様子で、動きは素早くほんの1秒たりともじっとしていない。











動きが素早く、とても速い。



そのため、ノーフラッシュでせっせと数百枚デジカメ撮影したものの、90%の写真はピンぼけないし構図不良でした。



一体、何を警戒しているのだろう。 












見ている限りでは天敵めいた生き物は出現しなかったが、山鳩がエサ場ににじり寄ってくると表情が硬くなり、こころなしかキバがのぞく頻度が増すようでした。






後半、やや小型のもう一匹のエゾクロテンが登場。







メスか、または若い個体でしょうか。



大型のエゾクロテンに遠慮してかなかなかエサ場までは寄ってきません。




最近では3匹ほどのエゾクロテンが現れるようです。 




エゾクロテンは野鳥に給餌をはじめた2003年ころからやってくるようになったとのことで、過去には最高7匹きたこともあるそうです。




エゾクロテンは夜間も昼間も行動しますが、ここではもっぱら夜行性らしく夕方から現れることが多いらしいのですが、今日はお客がおらず、そのため真っ昼間から出てきてくれたようでした。




今回、人間界のとある事情でレストランを訪れる人がほとんどいなくなったせいか、幸運にもエゾクロテンが真っ昼間から大胆に接近してくれるようになったのでしょうか。




エゾクロテンを偶然にまじかに見ることができて、今回は本当に幸運でした。



しかし。




子供は飽きやすい。1時間ほどは ワーっ かわいいっ うっそーっ とキャアキャアー大騒ぎしながらエゾクロテンに夢中でしたが、おみやげコーナーで買ったお菓子や飲み物や、トドメのめちゃおいしいアイスのほうに完全に心が移ってしまいました。

















三女君や長男君はさきほどからエゾクロテンは完全に飽きて、ロビーの木製遊具のほうに気がゆくようになってしまいました。











この山奥のすばらしいレストランは、本日は我々家族以外は客がいないようで、店には本当に申し訳ありませんでしたがえんえんと長時間にわたって広いロビーを独占したみたいな格好になってしまいました。






ちなみに私は周辺の森で釣りや蝶採集のあと、このレストランは年に4-5回は訪問しています。




それなのに、この十数年、エゾクロテンがくるという噂は知っていましたが現実にお目にかかったのは、正に今日が初めてのことでした。





あまり長居をするのも気がひけますので 午後3時30分 帰路につきました。




おしまい。




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