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20XX年6月9日。
斜里川水系の黄金色のオショロコマの渓流。
この渓流には20年ほど前に斜里のある病院の事務長さんに案内されて入渓したことがある。
つまり、20年ぶりにこの渓流に入ってみたということです。
うろおぼえの記憶をたどり林道をすすんでゆくと盛期を過ぎたエゾヒメギフチョウが数匹、林道沿いに舞っていました。
このチョウが発生するところは一応立派な自然が残っていると見て間違いありません。
おまけにオショロコマがいれば最高。
もえるような新緑の美しいオショロコマの森。森に入るだけで疲れ切った心が洗われます。
よく捜すとオショロコマは20年前よりも沢山いて、ウソみたいにいくらでも釣れるワンポイントがあった。
しかし、それは全水系のほんの一点、恐るべきワンポイントに過ぎません。
長年、オショロコマをやっていると本能的にそのようなオショロコマポイントがわかってきます。
一日中がんばっても、そこに到達しない限りはこの川にはオショロコマはいないということになってしまうのでしょうか。
ここのオショロコマの特徴は黄色いことです。特に黄色味の強い個体は黄金色にさえ見えます。
この個体は、何故かエラ切り標識を施されていました。
20年前、このオショロコマを釣ったときはそんなことはまったく認識しませんでした。
オショロコマは川に沢山いる単なる渓流魚に過ぎませんでした。どれも皆同じに見えました。
死後硬直で反り返って、死んで醜く変色したおびただしい数のオショロコマの死体を前に誇らしげな顔つきの私が写った写真があります。
そんな写真でもうれしくて何度も何度も眺めて喜んでいたのも私の歴史の一こまです。
今は激減したオショロコマの保護を訴え、水中で撮影したオショロコマは全て丁寧にリリースしています。
この日は3人で40匹ほどを釣って水中で手早く撮影し、すべて丁寧にリリースしました。
釣り場からの帰り道、ウナベツ岳がきれいにみえていました。
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