デューク・アドリブ帖

超絶変態ジャズマニア『デューク・M』の独断と偏見と毒舌のアドリブ帖です。縦横無尽、天衣無縫、支離滅裂な展開です。

Trump Swing , Como Swings

2017-11-12 09:00:00 | Weblog
 「空飛ぶホワイトハウス」とも呼ばれる「エアフォース・ワン」に、どうやって日本に運んだのだろうと頭をひねる大統領専用ヘリコプター「マリーン・ワン」、装甲車並みの防御力を誇り、価格は1台17億円ともいわれる専用自動車「ビースト」こと「キャデラック・ワン」、そしてアリ一匹入れない屈強なシークレット・サービス、大統領が訪日するだけで一体どれだけの経費がかかるのだろうと要らぬ心配をしてしまう。

 日米首脳会談はゴルフで幕を開けた。ゴルフは若い頃かじった程度のド素人だが、トランプ大統領のスウィングをみるとなかなかに力強い。そしてペリー・コモのように自信にあふれているし楽しそうだ。コモはシナトラと並ぶエンターテイナーだが、ジャズヴォーカル・ファンの間で名前が挙がることはない。ポピュラー畑であることと、シナトラと異なり浮いた話もなければ裏社会とのつながりもないからだろうか。何せマフィアとの関係を嫌い、カジノでの公演を拒否したクリーンなシンガーである。少しばかりスキャンダラスな方がジャズファンの好奇心を掻き立てるのかもしれない。

 Como Swings・・・ジャケットとタイトルだけでニンマリするアルバムである。ポピュラーシンガーがジャズ寄りのアルバムを作ろうとしていたなら「やられた」と叫ぶタイトルだ。編曲と指揮はコモの相棒のミッチェル・エアーズで、スウィング溢れる編曲をバックに気持ちよさそうに歌っている。「St. Louis Blues」をトップに「I've Got You Under My Skin」、「Route 66」、「Mood Indigo」、「Begin The Beguine」・・・軽くフェイクするだけの本格的なジャズヴォーカルではないが、メロディーと歌詞の美しさを強調するならこの方がいい。RCAの「Living Stereo」は、この当時のステレオ録音としては群を抜いているのでコンサートホールで聴くような臨場感に包まれる。

  「シンゾー・ドナルド」の親密な関係をアピールして日本を後にしたトランプ大統領だが、北朝鮮の脅威を逆手にとってアメリカ製のミサイル防衛システムの売り込みに余念がなかったという。対日貿易赤字を抱えるアメリカにとっては大きな赤字解消につながる。不動産王だけあり国家間でも商売はうまい。2~3基で日本全土を防衛できるとされる「イージス・アショア」は、1基800億円するそうだ。訪日の経費を被せた金額なのだろうか。
コメント (7)
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