アドレナリン2 ハイボルテージ
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荒唐無稽といえば、少しは実があるのかと誤解されるだろう。バカバカしいといえば、バカバカしいとはもう少し真面目なことだと叱られるだろう。マンガや劇画やコミックといえば、かなり褒めすぎになるだろうから、マンガや劇画やコミックファンは怒り出すだろう。
ベルイマンや
タルコフスキーの映画と、コレが同じ映画というジャンルに入ることが信じられない人は、私の友人である。コレに比べれば、型破りと評される
クエンティン・タランティーノ作品は、インテリ臭くて鼻をつまみたくなるという人は、私の兄弟である。気晴らしにもってこいのB級アクション映画という人は、私の水虫である。評論や批評の対象外であるのはもちろん、感想さえ口にする気にならないという人は、私の肩口に散る白い切片である。現在、フジテレビ系列で開局50周年記念ドラマとして放映されている山崎豊子原作連続ドラマ「
不毛地帯」を「フケ地帯」と読んでいる人は、私の同志である。現代を代表するアクションスターの一人である
ジェイソン・ステイサムは、いつから現代を代表するAV業界のカリスマの一人である
村西とおるに弟子入りしたのかと首を捻った人は、私の弟子である。何とか語るに落ちないよう苦心して書いているのに、さっぱりわからんと匙を投げた人は、私の敵である。匙を投げたいのは、私の方である。しかし、断然、お勧めなのである。これも映画なのである。まだ観てないが、「
アバター」なんぞに、アメリカを重ねて意味や解釈をくわえて喜んでいるような、とっちゃん坊やにはとうていわかるまいマイマイマイ、マイム、チャッチャッチャ! 映画をわかるなんて、なんて物欲しげなんだろうと思った人は、私の師である。下らないだけの映画だと思った人は、私の盲目の恋人である。あの素晴らしく変痴気な東洋女(バイ・リン)を見逃しているのだから。
(敬称略)