コタツ評論

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( )の認識とかけ離れている

2014-12-21 23:50:00 | 今週の箴言
19日、理化学研究所はSTAP細胞の有無を確かめる検証実験の結果を説明する記者会見を開きました。検証チームの相沢慎一チームリーダーは、記者から問われてこう答ええました。

STAP細胞の有無は、科学者としてお答えできません。

相沢さんの人柄のよさそうな風貌と闊達な話しぶりがあいまって、田舎の寺の住職の話を聴いているような微笑ましいところがいつもあります。今回はさすがに硬直した印象でしたが、「科学者として答えない」という言明は、「無い」という疑惑に対するひとつの「答え」と解釈してよいでしょう。有無や白黒、成功失敗だけでは科学を語れない、科学の出入り口論につうじると思えますが、今回の騒動であきらかになった主題はそこではありません。

「というか科学者って何?」「ふーん、科学業界ってそういうとこなんだ?」という疑問への答えが求められていると思えます。それほどたくさんの「科学を語る者」が、この間、わらわらと出現してきたといえます。いえいえ、からかうつもりなんて。そんな資格はこちらにはありません。いつものように、観客論というか、視聴者、受け手にについて愚考してみたいというわけで。後日、書き足す予定ですが、以下は余談。

「理研のワカメちゃん」がその気になれば、わが国のワカメ生産量6万トンをすべて「理研のワカメちゃん」にできるという。たぶん、乾燥させれば、容積・重さとして1トンくらいにできるとして、およそ小型トラック1台分くらいか。小型トラック1台に6万トン分の乾燥わかめを積んで、輸送途中、雨にでも降られれば、一気に6万トン以上に「増える」のである。想像するだに怖ろしい技術力。首都高速は通行止め間違いないですね。それでですね、「理研のスルメイカちゃん」とか、いろいろな食糧資源についても研究開発してもらって、日本国民全員の1年分くらいの食料備蓄をビル1棟分くらいのスペースにできないものかと「理研のワカメちゃん」が出たときに考えたものでした。私にとっては、理研といえば、「ワカメちゃん」であり、だから「オボカタちゃん」にもすんなりなじんだのに残念でした。

で、書き足す祭には、相沢さんの記者会見にからんで、マスコミから、「( )の認識とかけ離れている」という指摘&批判が出されました。( )には、「世間」や「世界」が入るわけですが、この不可思議な常套句について言挙げしてみたい。

また、例によって、国民の血税が無駄に使われたの、優秀な科学者たちの時間が検証実験によって無駄に費やされたの、など「その損失ははかりしれない」という「無責任」な批判もくり返されました。これについても、「またまたご冗談をファインマンさん」と笑い合いたい、という予告をもちまして、今夜はこれにて御免(しかし、「魂の限界」には参ったな。そんな言葉、生まれて初めて聴いた。やっぱ並みの人間じゃないわ)。
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