カメラとともに自然を友に

多摩丘陵の自然を写し撮った写真を中心にしつつ、日々の暮らしのなかで目に触れたものを記録してゆきます。

皇居のお堀

2009-02-28 | 美術
 近代美術館の目の前は皇居のお堀。大きな石組みの見事さに惹かれて撮りました。
 美術館では、横山大観の「生々流転」を特別展示していたので、それを見た他、一般展示も急ぎ足ではありましたが見てきました。「生々流転」は重文に指定されているのですが、大観の絵は私には少し大味なところがあるように感じられて、この作品でもやはりその部分が気になりました。それにやたらに松が繰り返し描かれているのも類型的のように感じられます。
 一般展示では私の好きなクレーの絵が3点も並んで展示されていたのは幸運でした。しかもそれぞれ時期が違うものだったのもよかった。他に鏑木清方の重文に指定されている作品もよかったですね。
 ところで小林古径の「加賀鳶」は、今回でもう3,4回は見ていると思いますが、制作年を見ると1909年とありましたから描かれてからちょうど100年ということになり、これには思わずおやっという思いをしました。しかし、古径は1883年生まれですから、若いときの作品はすでに100年経っていて当然なのですね。ただ、私がこの絵を最初に見たのは恐らく30年以上前ですから、その時は描かれてから70年くらいだったし、1957年に亡くなった古径が亡くなってまだ20年くらい。おやっと思ったのはこのギャップがあったからのようですが、自分が年齢を重ねるということはこういう思いをすることなのだなと思った次第。明治も大正もどんどん遠くなる。そんな思いです。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高梨豊写真展へ

2009-02-28 | 写真
 今日は竹橋の近代美術館に「高梨豊 光のフィールドノート」展を見に行ってきました。高梨さんは1935年生まれで、約50年に亘って写真家として活動を続けておられますが、私が写真雑誌で写真を知ったのは1970年前後のことですから、その頃にはすでに写真家としてのスタートを切ってから10年あまり経っていたことになります。今回の展示は初期から最近作まで順を追って展示されていて全貌が伺える構成になっていましたが、こうして改めて見ると写真のもつ記録性の意味の大きさを感じます。日本のそれぞれの時代の空気が高梨豊という個性のフィルタを通って定着しています。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする