Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

純真と邪悪「ブラック・スワン」

2011年05月11日 | 映画

こ、こんな怖い話とは知らなかった…
予告編である程度予想はしていたものの、
ここまで凄いサイコ・スリラーだったとは。
掌にはびっしょり汗、心臓はドキドキ、眼は三分の一位開けられず、
観終わった際にはげっそり疲れていました。
気の弱い方にはお勧めしません。

ニナ(ナタリー・ポートマン)が抜擢された主役の座スワン・クィーンは
純真で可憐な白鳥と、狡猾で邪悪な黒鳥の二面性が求められる。
臆病な優等生で、母の干渉の域から出ることができない二ナには
白鳥を演じることはできても、黒鳥にはなり切れない。
プレッシャーに押し潰されそうになり、次第に狂気に囚われてゆく…


カメラ・ワークは一貫して二ナの視点。
時に震え、時にぐるぐる廻り、息遣いまでもが聞こえるようです。
何処までが現実で何処までが妄想なのか、観る側にも分からなくなってゆく。
白と黒、純真と邪悪、無垢と欲望、才能と嫉妬。
そしてあまりにも残酷であまりにも幸福なラストが訪れるのですが…

観客にここまで緊張を強いる作品という点ではたいしたものです。
これ以上内容をバラす訳にはいかないので
どうでもよい裏話を。
ナタリー・ポートマン、ざっと思い起こすだけでも
「スター・ウォーズ」「宮廷画家ゴヤは見た」「ブーリン家の姉妹」など数々の作品に
出ていますが、なんといっても「レオン」のマチルダ役が印象的でした。
有名な子役がどんどん潰れていく中、立派な女優に成長し、
アカデミー主演女優賞を得た本作は、間違いなく彼女の代表作となるでしょうね。
この中のダンスの振付師と結婚し、新しい命も授かったとか。
おめでた尽くしで結構なことです。
あと、私にとってはいつまでも娘役のイメージが強いウイノナ・ライダーが
降板を余儀なくされる老け役のダンサーを演じていたのにも驚きました。


☆4

「ブラック・スワン」http://movies2.foxjapan.com/blackswan/
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする