この映画、それほど期待していなかったのです。
ヴェローナを訪れたアメリカ娘が50年前に書かれたジュリエットへの手紙を見つけ、
その手紙を書いたイギリス老女性と、50年前の恋人探しの旅をするなんて
いかにもベタな女性向きの作品、という感じではないですか。
しかし映画好きの友人があまりに褒めていたので
騙されたと思って観に行ったのでした。
よかった!
泣いて笑ってトスカーナ地方の美しさにうっとりして。
「アモーレ・カンターレ・マンジャーレ!」を全身で謳っているような作品です。
70歳を超えてもなお気品あるヴァネッサ・レッドグレーヴの美しさ、
金魚みたいな顔のアマンダ・セイフライドの可愛らしさ、
お調子者のガエル・ガルシア・ベルナルのノリの良さ、
シニカルなイギリス男クリストファー・イーガンの屈折具合、
何十人も出てくる同姓同名のロレンツォ、イタリア男の調子良さ(本物が見つからなかったら俺でどうだい?なんて)
何もかもが愛おしく見える。
ヴェローナには私、数年前に行っているのです。
中世の香り漂う小さな美しい街、そこにあるジュリエットの家も訪れたのです。
小さな石畳の中庭に、世界中からの観光客が押し寄せていました。
恋の悩みを綴った手紙が年間五千通もそこに届き、
ジュリエットの秘書と呼ばれる女性たちが返事を書いているのだそうです。
ゲイリー・ウィニックという名前の監督、
あまり聞いたことがないと思って調べてみたら
「エイプリルの七面鳥」を作った人で
今年の2月に49歳の若さで脳腫瘍で亡くなったのだそうです。
この作品が遺作となったのですね。
”What if?"
「あの時もしロレンツォを選んでいたら…」
「あの時もしこうしていたら…」
人生に後悔や挫折や迷いや失敗はつきものだけど
そうしたものをすべて包み込んで、それでも人生捨てたものじゃないと思わせてくれる、
夭折の監督の人生賛歌とも取れるのです。
それを知った今となると。
尚、原題は”Letters to Juliet”というのに
邦題は何故「ジュリエットからの手紙」なのだろうと不思議でしたが
観終わって深く納得したのでした。
☆4
「ジュリエットからの手紙」 http://www.juliet-movie.jp/
ヴェローナを訪れたアメリカ娘が50年前に書かれたジュリエットへの手紙を見つけ、
その手紙を書いたイギリス老女性と、50年前の恋人探しの旅をするなんて
いかにもベタな女性向きの作品、という感じではないですか。
しかし映画好きの友人があまりに褒めていたので
騙されたと思って観に行ったのでした。
よかった!
泣いて笑ってトスカーナ地方の美しさにうっとりして。
「アモーレ・カンターレ・マンジャーレ!」を全身で謳っているような作品です。
70歳を超えてもなお気品あるヴァネッサ・レッドグレーヴの美しさ、
金魚みたいな顔のアマンダ・セイフライドの可愛らしさ、
お調子者のガエル・ガルシア・ベルナルのノリの良さ、
シニカルなイギリス男クリストファー・イーガンの屈折具合、
何十人も出てくる同姓同名のロレンツォ、イタリア男の調子良さ(本物が見つからなかったら俺でどうだい?なんて)
何もかもが愛おしく見える。
ヴェローナには私、数年前に行っているのです。
中世の香り漂う小さな美しい街、そこにあるジュリエットの家も訪れたのです。
小さな石畳の中庭に、世界中からの観光客が押し寄せていました。
恋の悩みを綴った手紙が年間五千通もそこに届き、
ジュリエットの秘書と呼ばれる女性たちが返事を書いているのだそうです。
ゲイリー・ウィニックという名前の監督、
あまり聞いたことがないと思って調べてみたら
「エイプリルの七面鳥」を作った人で
今年の2月に49歳の若さで脳腫瘍で亡くなったのだそうです。
この作品が遺作となったのですね。
”What if?"
「あの時もしロレンツォを選んでいたら…」
「あの時もしこうしていたら…」
人生に後悔や挫折や迷いや失敗はつきものだけど
そうしたものをすべて包み込んで、それでも人生捨てたものじゃないと思わせてくれる、
夭折の監督の人生賛歌とも取れるのです。
それを知った今となると。
尚、原題は”Letters to Juliet”というのに
邦題は何故「ジュリエットからの手紙」なのだろうと不思議でしたが
観終わって深く納得したのでした。
☆4
「ジュリエットからの手紙」 http://www.juliet-movie.jp/