2005年アメリカ映画。
画面は、老人の寝起きの顔のアップで始まります。
深く刻まれた皺、薄い髪、起き上がるのもやっとのような、くたびれた身体。
ニュージーランドの片田舎、物置のような小屋でバイクと一緒に寝起きしているバート(アンソニー・ホプキンス)は、
60過ぎのつましい年金生活者。
60年代当時にすでにポンコツとされていた1920年型インディアン・スカウトを、40年かけてくず鉄や台所用品などを使って改良を続け、
ひたすら速く走ることだけに人生を捧げていた…
彼の夢は、アメリカ・ボンヌヴィルの塩平原のスピード・レースに出ること。
しかし彼にはお金も無く、支援してくれる家族もいない。
地元の単車クラブの仲間は口では応援してくれるものの、
誰も本気で彼の勝利など信じておらず、見送りにすら現れない。
唯一信じてくれたのは、隣家のトム少年だけ。
それでも彼は借金を背負い貨物船に乗って、NZからユタ州ボンヌヴィルに向かって旅立ったのでした。
道中、牽引車が壊れたり、持病の発作に襲われたり、
ようやく現地についても、レースの登録もしていなかったり年齢制限を超えていたりと
様々な困難が待ち受けているのですが…
LAのオカマや、南米出身の中古車屋や、本物のインディアン(ネイティブ・アメリカン)等、
色々な人に出会い、助けられながら自分の夢に近づいていくのです。
そして、ハイテクマシンの居並ぶ中、ポンコツバイクで世界新記録を打ち立てたのでした。
この映画の魅力は
なんといっても、バートのキャラクターによるものです。
常識に捉われず、開けっぴろげで、無邪気で奔放な男。
この映画の監督・脚本・製作は、『スピーシーズ/種の起源』や『ダンテズ・ピーク』
『13デイズ』のロジャー・ドナルドソン。
オーストラリア生れの彼は、その後NZに移住、そこで生前のバート・マンローに出会って、
71年にテレビ用のドキュメンタリー映画を作っています。
マンローが78年に亡くなってから、マンローの伝記映画を企画するもののなかなか実現に
こぎ着けることができず、26年目にしてようやく実現したのだそうです。
この映画の中の様々なエピソードは、ドナルドソンによる創作が多いのでしょうが
彼にそれを作らせるだけの魅力が、生前のバートにはあったのでしょう。
映画の中では、ひたむきに夢を追いかける、天真爛漫な少年のようなバート・モンローの姿しか見られませんが
観終った後、ちょっと調べてみたら
この人にはかつて妻と4人の子供がいたのですね。
しかし、職を投げ打ってまでバイクに熱中する男は、妻子にも身捨てられたようです。
それでも、これだけの夢に向かって突き進み、遂に世界記録を打ち立てた姿には感動せずにはいられません。
1967年には58in3 (950cc) にボアアップしたエンジンで、階級記録の時速295.44km (時速183.58マイル) を樹立。
(ウイキペディアより)
そしてこの記録は、いまだに破られていないのだそうです。
夢を信じることの素晴らしさ、人間愛の幸福感を教えてくれる映画です。
「世界最速のインディアン」 http://tinyurl.com/3zqr9tr
「バート・マンロー 」http://www.randomhouse-kodansha.co.jp/books/details.php?id=259
画面は、老人の寝起きの顔のアップで始まります。
深く刻まれた皺、薄い髪、起き上がるのもやっとのような、くたびれた身体。
ニュージーランドの片田舎、物置のような小屋でバイクと一緒に寝起きしているバート(アンソニー・ホプキンス)は、
60過ぎのつましい年金生活者。
60年代当時にすでにポンコツとされていた1920年型インディアン・スカウトを、40年かけてくず鉄や台所用品などを使って改良を続け、
ひたすら速く走ることだけに人生を捧げていた…
彼の夢は、アメリカ・ボンヌヴィルの塩平原のスピード・レースに出ること。
しかし彼にはお金も無く、支援してくれる家族もいない。
地元の単車クラブの仲間は口では応援してくれるものの、
誰も本気で彼の勝利など信じておらず、見送りにすら現れない。
唯一信じてくれたのは、隣家のトム少年だけ。
それでも彼は借金を背負い貨物船に乗って、NZからユタ州ボンヌヴィルに向かって旅立ったのでした。
道中、牽引車が壊れたり、持病の発作に襲われたり、
ようやく現地についても、レースの登録もしていなかったり年齢制限を超えていたりと
様々な困難が待ち受けているのですが…
LAのオカマや、南米出身の中古車屋や、本物のインディアン(ネイティブ・アメリカン)等、
色々な人に出会い、助けられながら自分の夢に近づいていくのです。
そして、ハイテクマシンの居並ぶ中、ポンコツバイクで世界新記録を打ち立てたのでした。
この映画の魅力は
なんといっても、バートのキャラクターによるものです。
常識に捉われず、開けっぴろげで、無邪気で奔放な男。
この映画の監督・脚本・製作は、『スピーシーズ/種の起源』や『ダンテズ・ピーク』
『13デイズ』のロジャー・ドナルドソン。
オーストラリア生れの彼は、その後NZに移住、そこで生前のバート・マンローに出会って、
71年にテレビ用のドキュメンタリー映画を作っています。
マンローが78年に亡くなってから、マンローの伝記映画を企画するもののなかなか実現に
こぎ着けることができず、26年目にしてようやく実現したのだそうです。
この映画の中の様々なエピソードは、ドナルドソンによる創作が多いのでしょうが
彼にそれを作らせるだけの魅力が、生前のバートにはあったのでしょう。
映画の中では、ひたむきに夢を追いかける、天真爛漫な少年のようなバート・モンローの姿しか見られませんが
観終った後、ちょっと調べてみたら
この人にはかつて妻と4人の子供がいたのですね。
しかし、職を投げ打ってまでバイクに熱中する男は、妻子にも身捨てられたようです。
それでも、これだけの夢に向かって突き進み、遂に世界記録を打ち立てた姿には感動せずにはいられません。
1967年には58in3 (950cc) にボアアップしたエンジンで、階級記録の時速295.44km (時速183.58マイル) を樹立。
(ウイキペディアより)
そしてこの記録は、いまだに破られていないのだそうです。
夢を信じることの素晴らしさ、人間愛の幸福感を教えてくれる映画です。
「世界最速のインディアン」 http://tinyurl.com/3zqr9tr
「バート・マンロー 」http://www.randomhouse-kodansha.co.jp/books/details.php?id=259