Zooey's Diary

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モンマルトルの丘

2012年08月28日 | パリ旅行2012
モンマルトルは、ピカソやルノワールなど数多くの芸術家が愛した街。
丘の上に白亜のサクレ・クール寺院が建ち、そこに至るまでの石畳の道は
何処を取っても絵になるような、そして何処でも人々が集まって陽気に騒いでいるような
そんな街です。



ここを舞台にした映画はいくつもあります。
10年ほど前の「ムーラン・ルージュ」「アメリ」は有名ですが
私にとってもっと印象的だったのは、98年の仏映画「ロートレック 葡萄酒色の人生」。
伯爵家の長男として生まれたロートレックは、子どもの時に成長が止まってしまい、
150㎝ほどの身長しかなかった(近親結婚によるという説もある)。
名門貴族の家に生まれた男として、どんなに屈辱であったことかと思います。
結局酒と賭け事に溺れ、ムーラン街の娼婦館に入り浸り、
アルコール中毒と梅毒に身体も心も蝕まれて、36歳で短い生涯を終えています。
その彼が愛したのが、当時モンマルトルの女神としてもてはやされたモデルのシュザンヌ。
映画の中で彼らが出逢った時、揺り籠の中に入っていた赤ん坊がユトリロです。



ユトリロもまた、酒に溺れた人生を送ったのですね。
ものの本によれば、シュザンヌの私生児として生まれ、母親の愛も十分に受けずに育ち、
学校に馴染めず、8歳で精神薄弱と診断されたらしい。
17歳でアルコール中毒となり、20歳で初めて精神病院へと。
その後も暴力事件を起こしたりして、精神病院への入退院を繰り返したらしい。
初めはなんとかアルコールから気を逸らせようとして
母親が絵筆を握らせたのだそうですが
彼の絵が売れるようになってからは、息子を金ヅルとして利用したという説も。
彼の描く静謐な美しい街の絵からは、とてもそんな醜い背景は見えないのですが…



この街の路上では、結婚式を挙げて記念撮影をしているカップルに
3組ほど出逢いました。
写真はその一つです。
撮影をしている間、只でさえ狭い道は通行止めになるのですが
暖かい声援が送られているようでした。


(絵葉書から)
コメント (12)
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