
私の周りでやたら評判のよい「旅するルィ・ヴィトン展」に行って来ました。
たった2か月の限定展覧会ですが、その規模が半端じゃない。
紀尾井町、ホテル・ニューオータニの近くの広い敷地に、建物から造ってしまっている。
キュレーションはパリのガリエラ美術館・モード&コスチューム博物館の元館長オリヴィエ・サイヤール。
展示デザインは、オペラ、ミュージカル、舞台の演出に活躍するロバート・カーセン。
そうした人々の手による、ルイ・ヴィトンというブランドの歴史を見せてくれる展示会です。

最初に「旅のスペシャリスト」を自負するルイ・ヴィトンの1906年製造のトランクが(上の写真)。
100年以上前のその頃、上流階級の人々は、馬車で旅をしていたのですね。
そして旅の手段は、自動車、船、鉄道、飛行機などに多様化していきます。

舞台は砂漠になったり、豪華客船になったり、富裕層の書斎になったり。
何処を取っても物語が作れそうなシーンが、次々と。
ヴィトンの鞄のみならず、当時流行ったセレブのファッション、生活小物なども
惜し気もなく展示されているのです。


そして「インスピレーションの日本」と題する、日本のコーナー。
茶道の道具を収納する鞄は圧巻です。
その横には、白洲次郎や板垣退助が使ったというトランクも。
川久保玲、草間彌生とのコラボレーションによるバッグも展示してありました。
そういえば数年前パリに行った時、シャンゼリゼ通りのヴィトン店のウィンドゥに
等身大の草間彌生の人形が飾ってあって驚いたのでした。


さらに工房での作業の実演もある、これだけの贅沢な展示会が、無料なのです。
綺麗なパンフレットとポスターのお土産付き。
トップ・ブランドのプライドというものを、つくづく感じてしまいました。
今週の日曜、19日まで。

旅するルイ・ヴィトン展
http://jp.louisvuitton.com/jpn-jp/heritage-savoir-faire/tokyo-expo#/home