Zooey's Diary

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ベルナール・ビュフェ回顧展

2021年01月20日 | お出かけ

今週いっぱいのベルナール・ビュフェ回顧展にようやく行って来ました。
1928年パリに生まれたビュフェは実業家の父親とは不仲、心の支えだった母を17歳の時に亡くし、孤独に絵を描き続けたのだそうです。


19歳の時に描いた「キリストの十字架降下」は、なんとも寒々しい不気味な絵。


「水浴者」。
コートダジュールの海を描いたというこの絵、登場人物は痩せこけたハゲ、全裸の男たち。
青い空も青い海もなく、夏の熱量も海遊びの楽しさも皆無の、なんともシニカルな灰色の絵。


「小さなミミズク」。
あまりにも暗い絵が続いた中で、動物シリーズの絵を観るとホッとします。
ギョロリとした大きな目、フワフワした胸の羽毛のミミズク。


「夜会服のアナベル」。
ようやく美しいもの、歓びの感情が溢れた絵を観られたような思い。
ビュフェはアナベルと出会い結婚したことで、画風が変わったようです。
魅力的なアナベルのこの絵は、その直後のパリコレのモードにまで影響を与えたのですって。


1997年にパーキンソン病を発症。
体力が衰え死を予測したビュフェは、「死」シリーズの絵を完成させた後、
「絵画は私の命です。これを取り上げられてしまったら生きていけないでしょう」と言い残して1999年に自ら命を絶ったのだそうです。


私がこのシニカルな具象画を描き続けたビュフェに珍しく親近感を持ったのは、中学に入った頃にサガンのシリーズを読んだからです。
「悲しみよこんにちは」「ブラームスはお好き」など、思春期の入り口に立った少女には、なんともお洒落で憧れの世界であり、その表紙を飾ったのがビュフェの絵だったのですね。
ビュフェはサガンと親交を持っていたのだそうです。



文化村に行く度によく寄るカフェ・ドゥ・マゴ、普段ならお昼は少々待たなければ入れない位なのに、気の毒なほどにガラガラでした。
あまりに客がいないせいか、窓際の席には大きなベアが。
ロビー・ラウンジでビュフェ展とのコラボメニュー「海老とアスパラのクロックマダム」を頂きました。

コメント (4)
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