Zooey's Diary

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「シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢」

2019年07月19日 | 映画

メタボのさえない中年男達が、起死回生をかけてシンクロナイズド・スイミングに挑む話。
鬱病で仕事をやめ、2年間引きこもりのベルトラン。
4回も会社を潰し、またも倒産寸前なのに、社員に威張り散らしているマルキュス。
夢を諦めきれず、売れないレコードを出し続けている初老のロッカー。
妻と息子の人格を否定をし続け、自分が捨てられた完全主義の男。
継父にいじめられた傷を引きずった挙句、人に利用されるばかりのプール管理係。



前半は、彼らの暗い生活が延々と映し出され、少々辟易します。
ハゲだったりデブだったりおなかボヨヨンだったり、つまりみんなメタボでさえないので
個々の識別もしっかりできない(なので名前も全部は覚えられなかった)。
仕事に失敗したり家族に疎んじられたり、社会にも家庭にも居場所がない男たち。
寄ると触ると愚痴を言い合ったり、お互いを攻撃したりという男たち。
プライドばかり妙に高くて理屈っぽい、フランス人の嫌な面がこれでもかと。
大体、彼らを指導する女性コーチ、デルフィー二もアル中を引きずっているのです。
やれやれという思いで観ていると…



優しいデルフィー二が恋人(正確に言えば、恋人と思っていたのは彼女の方だけだった)
に拒絶され、立ち上がれなくなって、その友人アマンダが代わりのコーチとして
出て来た辺りから場面が一変します。
この車椅子コーチが凄い!
毒舌、スパルタ、怒鳴りまくり、パワハラ全開で、情けない男達を鍛え上げる。
そりゃあ酷いものなのですが、あのくらいの猛特訓がなきゃ、あの結果は出なかったのかもね。
彼らは最後にシンクロナイズドの世界大会に出ちゃうのですから。
80年代のポップスに乗って、彼らが力いっぱい演じる世界大会のシーンは
あのグダグダの前半を我慢して観てよかった!と思わせられます。

スウェーデンに実在する男子シンクロナイズド・スイミングチームがモデルになったのだそうです。
「sink or swim」は「イチかバチか」を意味する言葉らしい。


「シンク オア スィム」 http://sinkorswim.jp

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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まだ~むさま (zooey)
2019-07-23 00:00:26
先のバレエのと、実に対照的な作品でした。
単館系のフランス映画、大作とは違った良さがあるよね?
これもシンプルなストーリーなのに
始まりと終わりは妙に哲学的なナレーションで始まりました~
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面白そう! (ノルウェーまだ~む)
2019-07-22 22:58:53
zooeyさん☆
下のバレエの映画もとても興味深いですが、こちらの映画もぐだぐだはともかく中々に面白そうですね~~
単館系の映画はそそられる映画も多いのですけど、この夏は大作でお気に入りが多いのでついそっちを観てしまいます。
そろそろ仕事も終わるので、もう少し色々観たいなぁ
返信する

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