『ダーティ・ウィークエンド』
DIRTY WEEKEND(1993年イギリス)
監督:マイケル・ウィナー
脚本:マイケル・ウィナー
ヘレン・ザハーヴィ
原作:ヘレン・ザハーヴィ(「ダーティ・ウィークエンド」(新潮文庫))
出演:リア・ウィリアムズ
デヴィッド・マッカラム
ラシュス・シーウェル
■ストーリー■
彼氏の浮気を知ったベラは、恋人と別れ、引っ越しを決め女友達マリオンの住むブライトンの町にやってくる。仕事も家でできる仕事に変え過ごしていたが、ある日、ベラの部屋の様子を話す向かいのアパートに住む変質的な男ティムから電話がかかってくる。
怖くなったベラはカーテンを閉めっぱなしにするが、ある晩、またティムから電話がかかってくる。
穏やかな生活を望んだのに!
怒りに震えるベラ。女友達に相談するが警察に頼むか、引っ越すしかないと言われるだけだった。
ある日、公園のベンチに座っているとティムが隣に座り手を握り変質的な言葉を投げかけるのだった。
偶然通りかかったイラン人の透視能力者の家を訪ね、苦悩を打ち明けるのだった。透視能力者はベラにナイフを渡し、殺人者か犠牲者かどちらか選べとアドバイスするのだった。狩人か獲物か、、、。
■感想■
未DVD化作品の記事、続けます、、、。
まぁ、このブログも自分の備忘録のようなつもりで始めたので、その趣旨から言うと、こういうマイナーな作品の記事こそ本当は書かないといけないんですが、、、。
原作は脚本も書いたヘレン・ザハーヴィの「ダーティ・ウィークエンド」(新潮文庫)
こんな作品に原作があったなんて、、、。
チャールズ・ブロンソンが自警市民になって、街のダニを殺しまくる『狼よさらば』(1974年)、『ロサンゼルス』(1982年)のマイケル・ウィナー監督作なんで、てっきり、そういうノリの作品かと思いきや、どちらかというとアベル・フェラーラ監督の『天使の復讐』(1981年)のノーテンキ版ていう感じの作品でした!!
映画の冒頭のシーンでてっきりアメリカ映画?VHSソフトのパッケージにはイギリスって書いてあったのに、、、。
と思ったら、すぐに自動車が出てきて、右ハンドルだったのでイギリス映画だと分かります。
ヒロインが住む部屋もフラットだし、、、。
この数行、明らかに字数かせぎ、、、。(汗)
映画はあくまでも軽いノリで描かれていきます。
ヒロインも、そんなに考えて殺しまくるワケでもなく、、、。
ヒロインは結局おかしくなっているんでしょうが、そんな彼女に、よりにもよって、何も知らない変質者みたいな男が次々近づいてきます。
なぜか、ヒロインに殺されるために近づいてるんじゃないの~??って感じで登場してくる男性ばっかり。
マイナーな作品だと思っていたら、原作は邦訳されているし、劇場でも公開されています。もちろん、レンタルビデオにもなっているんで観ることができたので、、実はかなりメジャーな作品ですね、、。
監督のマイケル・ウィナーも脚本まで書いちゃって、こういう作品すきなんでしょうか??
マイケル・ウィナー監督の主な作品をあげると、『脱走山脈』(1968年)、『追跡者』(1970年)、『メカニック』(1972年)、『スコルピオ』(1973年)、『センチネル』(1977年)、『大いなる眠り』(1978年)、『スーパー・マグナム』(1985年)、『死海殺人事件』(1988年)、『ダブル・チェイス 俺たちは007じゃない』(1990年)等々。
アクション映画からミステリー映画、コメディ映画まで、そつなく手堅く演出する印象があったんですが、今作に限っては、かなりガッカリな感じに、、、。
マイケル・ウィナー監督の作品といえば、チャールズ・ブロンソンの『シンジケート』(1973年)がいまだにソフト化されないんですが、どうなっているんでしょう??
VHSにさえならなかった気がするんですが、権利の関係??
1970年代の作品なんで、ソフト化厳しいんでしょうけど、ぜひ、ソフト化して欲しいです。