「Between Silences」というイベント。当初の目玉はスイスのハーシュ・キングSudden Infantと日本のPainjerkとが合体したPain Infantというプロジェクトだったが、震災でSudden Infantの来日が中止になり、Painjerk単独の出演になった。こんな時に来日してくれたSutcliffe Jugendは偉い。
卒業式の謝恩会で若者で賑わう大久保通りをかき分けEarthdomに向かう。この前まで震災被害でフロア・パフォーマンス(客席に機材をおいて演奏する)をしていたEarthdomだが、回復したようでステージを使ってのライヴだった。観客もキャパの半分くらいだがいい感じの盛り上がり。
ステージ上には節電モードを無視して(?)テレビ・モニターが10台ぐらい重ねてセットしてある。これはトップ・バッターのENDON+DLSのセッティングだった。モニターに皮膚病の人物の顔がアップで映し出され外国語のナレーションが大音量で流れる。メンバーがモニターの後ろのステージに登場。ドラムとギター、エレクトロニクスが二人。轟音ノイズ演奏が始まる。そしてスキンヘッドの見るからに怖そうなヴォーカリストがステージから身を乗り出して客を煽る。ウイスキーの瓶を床で叩き割り、客席に降りてきて観客をど突いたりビンタを食らわしたり暴れ回る。仕舞いには重ねてあったテレビ・モニターをぶち倒し楽器を破壊するヴァイオレント・パフォーマンス。非常階段直系の極悪バンドだった。私は最初ステージ真ん前で観ていたのだが身の危険を感じて後方へ避難して難を逃れた。笑
瓦礫の山と化したステージをスタッフがきれいに撤収し、何もなくなった空間に非常階段のJunkoさんがひとり屹立し高周波のスクリームを聴かせる。非常階段では広重さんやインキャパの二人の発するノイズに紛れてあまり意識しないが、ソロでこの叫びを聴くと想像を絶する迫力だ。一度に3つくらいの周波数の違う声を発している。ノイズの極北というべき驚異的パフォーマンス。外人客が「彼女は世界一クールだ」と叫んでいた。
続いてあぶらだこ/kito-mizukumi rouberの長谷川裕倫氏(エレクトリック篳篥)と内田静男氏(b)のデュオ・ユニット長谷川静男。ドローン/アンビエント風に静かに始まってゆっくりと高まっていく音響のスケール感にピンク・フロイドやタンジェリン・ドリームなどのプログレに通じる世界を感じた。後半の激しいせめぎ合いは昇天ものだった。
そしてPainjerk。急遽ソロとなった彼だが、「デッド・ケネディーズのカヴァーをやります」と一言、PowerBookによる轟音ノイズを展開、健在ぶりを見せつける。途中でマイクを客席へ渡し、観客が入れ替わり立ち代わり絶叫するという参加型パフォーナンスに。Painjerkの五味氏もPowerBookを抱えてステージ前で煽る。ステージと客席の一体感が嬉しくて笑みがこぼれる。
トリはSutcliffe Jugend(サトクリフ・ユーゲント)。1982年にWhitehouseのメンバーだったKevin Tomkinsのサイド・プロジェクトとして活動を始めた伝説的ユニット。現在もKevinとPaul Taylorの二人組で精力的に活動している。Kevinはもういい歳だから少しは落ち着いたかと思ったらとんでもない。マイクを持って激しいアクションでアジテーションする。Paulが客席へダイビング、Kevinも客席へ乱入。観客は大喜び。こんな楽しいノイズ・イベントは久しぶりだ。
数年前のWhitehouseといい昨年のEsplendor Geometricoといい非常階段といい、ノイズのオリジネーターたちの元気な姿を観ると勇気づけられる。
ノイズとは
精神解放
踊るべし
家にデッキもないのに会場限定のPainjerkとENDONのSplitカセットを買ってしまった。
卒業式の謝恩会で若者で賑わう大久保通りをかき分けEarthdomに向かう。この前まで震災被害でフロア・パフォーマンス(客席に機材をおいて演奏する)をしていたEarthdomだが、回復したようでステージを使ってのライヴだった。観客もキャパの半分くらいだがいい感じの盛り上がり。
ステージ上には節電モードを無視して(?)テレビ・モニターが10台ぐらい重ねてセットしてある。これはトップ・バッターのENDON+DLSのセッティングだった。モニターに皮膚病の人物の顔がアップで映し出され外国語のナレーションが大音量で流れる。メンバーがモニターの後ろのステージに登場。ドラムとギター、エレクトロニクスが二人。轟音ノイズ演奏が始まる。そしてスキンヘッドの見るからに怖そうなヴォーカリストがステージから身を乗り出して客を煽る。ウイスキーの瓶を床で叩き割り、客席に降りてきて観客をど突いたりビンタを食らわしたり暴れ回る。仕舞いには重ねてあったテレビ・モニターをぶち倒し楽器を破壊するヴァイオレント・パフォーマンス。非常階段直系の極悪バンドだった。私は最初ステージ真ん前で観ていたのだが身の危険を感じて後方へ避難して難を逃れた。笑
瓦礫の山と化したステージをスタッフがきれいに撤収し、何もなくなった空間に非常階段のJunkoさんがひとり屹立し高周波のスクリームを聴かせる。非常階段では広重さんやインキャパの二人の発するノイズに紛れてあまり意識しないが、ソロでこの叫びを聴くと想像を絶する迫力だ。一度に3つくらいの周波数の違う声を発している。ノイズの極北というべき驚異的パフォーマンス。外人客が「彼女は世界一クールだ」と叫んでいた。
続いてあぶらだこ/kito-mizukumi rouberの長谷川裕倫氏(エレクトリック篳篥)と内田静男氏(b)のデュオ・ユニット長谷川静男。ドローン/アンビエント風に静かに始まってゆっくりと高まっていく音響のスケール感にピンク・フロイドやタンジェリン・ドリームなどのプログレに通じる世界を感じた。後半の激しいせめぎ合いは昇天ものだった。
そしてPainjerk。急遽ソロとなった彼だが、「デッド・ケネディーズのカヴァーをやります」と一言、PowerBookによる轟音ノイズを展開、健在ぶりを見せつける。途中でマイクを客席へ渡し、観客が入れ替わり立ち代わり絶叫するという参加型パフォーナンスに。Painjerkの五味氏もPowerBookを抱えてステージ前で煽る。ステージと客席の一体感が嬉しくて笑みがこぼれる。
トリはSutcliffe Jugend(サトクリフ・ユーゲント)。1982年にWhitehouseのメンバーだったKevin Tomkinsのサイド・プロジェクトとして活動を始めた伝説的ユニット。現在もKevinとPaul Taylorの二人組で精力的に活動している。Kevinはもういい歳だから少しは落ち着いたかと思ったらとんでもない。マイクを持って激しいアクションでアジテーションする。Paulが客席へダイビング、Kevinも客席へ乱入。観客は大喜び。こんな楽しいノイズ・イベントは久しぶりだ。
数年前のWhitehouseといい昨年のEsplendor Geometricoといい非常階段といい、ノイズのオリジネーターたちの元気な姿を観ると勇気づけられる。
ノイズとは
精神解放
踊るべし
家にデッキもないのに会場限定のPainjerkとENDONのSplitカセットを買ってしまった。