ラジカセでラジオを聴き始めた中学生の頃、私のお気に入りはジョン・デンバーとビーチ・ボーイズだった。未だ見ぬアメリカの広大な大地と真っ青な空をイメージさせる音楽が私の憧れだった。
そのうち音楽雑誌を読んだりレコード屋に出入りしたりするようになり深みにはまっていく。ある時レコード屋にフィルム・コンサートを観に行った。クイーン、レッド・ツェッペリン、ディープ・パープルのライヴが上映されたと記憶しているが、ディープ・パープルのライヴの最後にリッチー・ブラックモアがギターを破壊する姿に純真無垢な中学生の私は大きなショックを受け、「二度とロックなんて聴かないぞ」と決心したものだ(その数年後に自分でギター破壊のパフォーマンスをするとは思ってもいなかった)。その直後買ったのは冨田勲の「火の鳥」だった。シンセサイザーで作り上げた複雑で宇宙的なサウンドが気に入り、私のプログレ好きの萌芽になったレコードだ(その前に「エクソシストのテーマ」のシングル盤=マイク・オールドフィールド「チューブラー・ベルズ」を購入している)。
しかし音楽雑誌やラジオやレコード店頭でキッスやエアロスミス、ジョニー・ウィンターなどを知り、いつの間にかロック・ファンに戻っていった。その頃大貫憲章さんと渋谷陽一さんのラジオ番組でアリス・クーパー特集を聴き、そのエキセントリックなサウンドの虜になった。1972年発表の大ヒット・アルバム「スクールズ・アウト」は組み立てると学校の机の形になるギミック・ジャケットで、レコード盤は紙のパンティに包まれていた。そんなこだわりの世界にも惚れ込んだ。元々フランク・ザッパのレーベルからデビューしたこともあり、ハード・ロック・サウンドにプラスしてシアトリカルな要素が濃厚で、私のフェイバリット・アーティストになった。パンク勃興後もその元祖として存在感を誇っていた。
1980年代半ばにはセレブの仲間入りをし、グラミー賞のプレゼンテイターを務めたりして音楽活動から遠ざかっていたが、オジー・オズボーン、エアロスミス、トーキング・ヘッズ、ガンズ・アンド・ローゼズをはじめ、様々な時代の様々なロックスターがアリス・クーパーのファンであることを吐露、再びロッカーとして注目を集めシーンに復活。以後現在までコンスタントに活動を続けている。今年ロックの殿堂入りを果たし、5月には豪華アンソロジーBOXがリリースされる。
YouTubeで最新のTVショーでの演奏を観て、久々に心躍っている。もう63歳だが相変わらずカリスマ・ロッカーぶりを発揮している。
よみがえる
心のトキメキ
アリスさん
初期の2作「Pretties For You」と「Easy Action」は変態ロックの傑作である。
そのうち音楽雑誌を読んだりレコード屋に出入りしたりするようになり深みにはまっていく。ある時レコード屋にフィルム・コンサートを観に行った。クイーン、レッド・ツェッペリン、ディープ・パープルのライヴが上映されたと記憶しているが、ディープ・パープルのライヴの最後にリッチー・ブラックモアがギターを破壊する姿に純真無垢な中学生の私は大きなショックを受け、「二度とロックなんて聴かないぞ」と決心したものだ(その数年後に自分でギター破壊のパフォーマンスをするとは思ってもいなかった)。その直後買ったのは冨田勲の「火の鳥」だった。シンセサイザーで作り上げた複雑で宇宙的なサウンドが気に入り、私のプログレ好きの萌芽になったレコードだ(その前に「エクソシストのテーマ」のシングル盤=マイク・オールドフィールド「チューブラー・ベルズ」を購入している)。
しかし音楽雑誌やラジオやレコード店頭でキッスやエアロスミス、ジョニー・ウィンターなどを知り、いつの間にかロック・ファンに戻っていった。その頃大貫憲章さんと渋谷陽一さんのラジオ番組でアリス・クーパー特集を聴き、そのエキセントリックなサウンドの虜になった。1972年発表の大ヒット・アルバム「スクールズ・アウト」は組み立てると学校の机の形になるギミック・ジャケットで、レコード盤は紙のパンティに包まれていた。そんなこだわりの世界にも惚れ込んだ。元々フランク・ザッパのレーベルからデビューしたこともあり、ハード・ロック・サウンドにプラスしてシアトリカルな要素が濃厚で、私のフェイバリット・アーティストになった。パンク勃興後もその元祖として存在感を誇っていた。
1980年代半ばにはセレブの仲間入りをし、グラミー賞のプレゼンテイターを務めたりして音楽活動から遠ざかっていたが、オジー・オズボーン、エアロスミス、トーキング・ヘッズ、ガンズ・アンド・ローゼズをはじめ、様々な時代の様々なロックスターがアリス・クーパーのファンであることを吐露、再びロッカーとして注目を集めシーンに復活。以後現在までコンスタントに活動を続けている。今年ロックの殿堂入りを果たし、5月には豪華アンソロジーBOXがリリースされる。
YouTubeで最新のTVショーでの演奏を観て、久々に心躍っている。もう63歳だが相変わらずカリスマ・ロッカーぶりを発揮している。
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心のトキメキ
アリスさん
初期の2作「Pretties For You」と「Easy Action」は変態ロックの傑作である。