A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

酒とノイズ@渋谷UPLINK FACTORY 2011.3.9 (wed)

2011年03月11日 00時30分26秒 | 素晴らしき変態音楽
インキャパシタンツ/非常階段の美川俊治が厳選する酒を聞き、ノイズを聴く。ともに美川氏による簡単な解説付き。「酒とノイズ」第一夜となる今回は、インキャパシタンツと同じく今年デビュー30周年を迎えた、イギリスの伝説的ノイズ・グループ「ザ・ニュー・ブロッケーダーズ(The New Blockaders)」を特集。入手が困難であることから、なかなか聴くことの出来ないTNBの音源を、おいしいお酒とともにじっくりお楽しみください(もちろん、お酒以外のお飲物もご用意しています)。

「ザ・ニュー・ブロッケーダーズとは何かと問われて、それはリチャードとフィリップのルペヌス兄弟を核とした英国のノイズユニットである、と答えたとすれば、それは事実であって間違いではないのだが、しかし、それだけでは余りに身も蓋もなく、そこらじゅうにある凡百の連中と十把一絡げにされてしまいかねない。勿論、彼らはそのようなものではない。─中略─ 最初に私が彼らの音を耳にしたのは、イーオンが運営していた自主レーベルからリリースされた「ライブ・アット・モルデン・タワー」と題されたカセットでのことであった。これはやはり100本限定の彼らの同タイトル自主リリースカセットの再発であったのだが、それはともかく、私は彼らが繰り広げる音の、容赦ないあらゆるものを撥ね付ける壮絶なまでの強靭さに驚嘆した。一瞬で私は彼らの虜になってしまった。─中略─ “反芸術でさえ芸術なのであり、それ故我々はそれも拒否する”という彼らの全くぶれない姿勢は、世界中のノイズ・アーティストから熱狂的な支持を集めるに至っている」(以上、『ヴィヴァ・ネガティヴァ! ア・トリビュート・トゥ・ザ・ニュー・ブロッケーダーズIV』封入の、美川俊治氏による解説文より一部を抜粋)
<UPLINK FACTORYのHP告知より>


昨年UPLINK FACTORYでJOJO広重さんと美川利治さんがトークショーをした時、美川さんがノイズのレコードを聴かせたところ意外に好評で、ノイズだけを聴くイベントをやろうと企画されたのが「酒とノイズ」。お酒通でもある美川さんの選んだおいしい銘酒を飲みながら大音量でノイズを聴ける、というファンには堪えられない好企画だ。こんなマニアックなイベントに誰が来るのかと思ったら、結構若い客層でしかも女性一人で来ている人もちらほら、20人位のノイズ・マニアと美川ファン(?)が集まった。

TNBの音は"石臼をゴリゴリ挽きながらガラスを釘で引っ掻く"ような物音ノイズで、同傾向のオルガナム(デヴィッド・ジャックマンのプロジェクト)と共に、ノイズ界でも異彩を放つ存在である。私は10年くらい前にTNBの世界にはまり、Disk Unionのノイズ・アヴァンギャルド・セールに並んだり、e-bayで海外コレクターと競い合ったりしてLP盤は殆どコレクションした。当時私はノイズのCDにはまったく魅力を感じず、アナログばかり買い漁っていた。アナログのフェティッシュ性とオリジナル感が何よりも好きだった。

今回美川さんはすべてアナログで、7"やカセットの貴重な音源も聴かせてくれた。久々に聴くアナログの音はプチノイズもいとおしく温かみに溢れていた。私も自室の奥に埋もれているアナログを発掘しなきゃ、と思った。途中休憩を挟んでのべ2時間半TNB塗れの至福の世界。TNBの別ユニットの音も聴けて興味深かった。
The New Blockaders HP

ノイズ聴き
お酒を聞いて
酩酊し

「酒とノイズ」の次回は5月15日(日)。TNBの続編かボルビトマグース特集にしようかと美川さんは言っていた。個人的にはM.B.(マウリッツォ・ビアンキ)特集をリクエストしたい。



★今夜は高円寺HIGHにて待望の「静寂」のワンマン・ライヴです。メンバーも気合いが入っていて相当いい演奏になることは間違いありません。I'll Be Your Mirrorで灰野敬二さんを観れなかった方、ぜひお越し下さい。先着200名様に静寂の未発表音源(CD-R)プレゼントとのこと。なんと45分収録らしいです!


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