A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

灰野敬二+吉田隆一@入谷なってるハウス 2012.8.21 (tue)

2012年08月23日 00時42分04秒 | 灰野敬二さんのこと


「やんてらの晩夏の企画」灰野敬二(vo,g)+吉田隆一(bs)

今年3月やはりなってるハウスで灰野さんと外山明氏の共演を企画したやんてら氏とは最近いろんなライヴでお会いする機会があった。月間20本以上のライヴへ通っているという音楽好きである。彼の企画による灰野さんのライヴの2回目は渋さ知らズ、藤井郷子オーケストラ、板橋文夫オーケストラ、SXQ saxquintet等で活動し、現在は後藤篤氏(trombone)、スガダイロー氏(piano)とのトリオBlack Sheepで活躍する”黒いバリサク”吉田隆一氏との初共演。

FREEDOMMUNEでの不失者が素晴らしかったし、前回の外山氏とのライヴは満員盛況だったので気合を入れて開場30分前に行ったらまだ誰も並んでいなかった。暑い中待つこと45分、10数人の列になった頃開場。ステージにはドラムがセットしてある。

吉田氏は今年41歳、油の乗ったマルチリード奏者である。背が高くなかなかのイケメン。オープニングは灰野さんが発振器のスピーカーを床や壁にあてて微妙に音を変化させ、吉田氏はクラリネットを様々な角度に動かしながら微弱音演奏。会場のアコースティック環境を活かした音響パフォーマンス。灰野さんがドラムを叩く。ドラム演奏を観るのは数年ぶり。バシッ!ドカッ!とリズムではなく打撃音の鋭さを聴かせる演奏は、一音一音に魂を込める灰野さんの信念を如実に現している。フルート二重奏をはさみ、吉田氏がバスクラで絞り出すようなロングトーン演奏。次第に激しく吹き始めると灰野さんもギターにスイッチ。最初は指弾きで細かい音を積み重ねる演奏だったが、吉田氏がバリサクに持ち替え野太い咆哮でいななくとギター・プレイもヒートアップ。激しい轟音のクラッシュが空間を満たす。意識が遠のくほどのエクスタシーで第1部終了。約1時間。

物販では最近アメリカでリリースされた灰野さん(vo.g)+スティーヴン・オマーリー(b/Sunn O))))+オーレン・アンバーチ(ds)による「Nazoranai」というアルバムが販売されている。ユニット名も”Nazoranai”らしい。灰野さんとオーレンは今まで3枚の共演アルバムをリリースしているが、どれもジム・オルークとのトリオだったので、スティーヴンとやるとどう変わるのか楽しみ。

第2部は灰野さんがヴォイス、吉田氏がバスクラの演奏でスタート。早速「なぞらない~」という歌詞を歌う。不失者のライヴでも見せたヴォイス・パフォーマンスは凄まじいの一言。パーカッション演奏から再びギター&バリサクの轟音演奏に突入。緩急の流れが素晴らしく吉田氏も流石百戦錬磨の即興演奏家ならではの実力を発揮。50分の本編に続き、アンコールでは灰野さんがプリペアド・ギターでノイジーなエネルギーを放射する。素晴らしい共演に満員の観客も満足。





次のやんてら企画は9/29八丁堀 七針でのグンジョーガクレヨン高岡洋介(ペインティング)。組原さんのギターがたっぷり聴けそうで、これもマストである。

バリサクは
高校の頃
吹いていた

<灰野敬二情報>
●9月18日に不失者の新作「まぶしい いたずらな祈り」リリース。

●レコ発ツアーが決定:
9/19&20 難波 ベアーズ 06-6649-5564
9/21 名古屋 得三 052-733-3709(HPのコメントは私が書きました)
東京公演も予定されている。

映画「ドキュメント灰野敬二」の全国上映が続々決定。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする