A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

灰野敬二/Hardy Soul@高円寺ShowBoat 2013.12.30(mon)

2014年01月01日 01時27分19秒 | 灰野敬二さんのこと
To Overseas visitors via. The Wire website,

Thank you for visiting my blog "A Challenge To Fate".
As you may be aware from the blog title taken from Keiji Haino's album, I've been reported almost all Haino's gigs in Tokyo area since 2008.
Recent features include:
Fushitsusha @ Roppongi Super Deluxe, Nov. 21st, 2013 ⇒here
Henry Kaiser with Keiji Haino & Jim O'Rourke @ Roppongi Super Deluxe, Dec. 2nd, 2013 ⇒ here
Sanhedrin=Kieji Haino + Mitsuru Nasuno + Tatsuya Yoshida @ Akihabara Club Goodman, Dec. 13th, 2013 ⇒here
Almost all articles feature photos and videos under kind permission from the artsits.
Besides Haino, my blog features tons of cutting edge music from Japan and all over the world, ie. Hijokaidan, Merzbow, Kyary Pamyu Pamyu, MBV among a few.
As the blog is updated DAILY, please come back again!
Thanks!
PS.I'm sorry the articles are only in Japanese. I recommend you to use translation tool in Google, excite...lol



灰野敬二ワンマンライヴ



年末恒例の灰野敬二ShowBoat公演は昨年からオールナイトではなく普通の夜のライヴになった。ただし2部構成のべ5時間に亘る長時間演奏は相変わらず。例年通り立見の出る盛況ぶり。ぼっちの客が多いせいか、開演前の会話は数組の女性客の声しか聴こえない。多くの客は俯いてフライヤーや本やスマホを見ながらそれぞれ物思いに耽っている。SEのヴァイオリンの物悲しい調べがこれから始まる奇跡への序章となる。

●Hardy Soul

(写真・動画の撮影・掲載については出演者の許可を得ています。以下同)

ライヴの3日前に突然告知された新バンド。メンバーは灰野敬二(vo) 、川口雅巳(g)、山崎怠雅(g)、宮崎理絵(b)、藤掛正隆(ds)。60年代のリズム&ブルースをカヴァーするという。クリスマスにリリースされた灰野敬二experimental mixtue「in the world』のインタビュー(⇒コチラ)では、何よりも好きな音楽に対する灰野の姿勢が明確に語られている。「ただ、好きなことを一生懸命やる、それだけだよ。俺の考えはシンプルだから。」と語る灰野がR&B/ソウルを歌うのだから興味が募る。



4ピースバンドを従えて灰野がセンターに立ちマイクを掴んで「ワン!ツー!スリー!フォー!」と絶叫カウント。メンバーの顔ぶれから想像する通りのサイケ風味のガレージビートが弾ける。ウィルソン・ピケット、パーシー・スレッジ、リトル・リチャードなどのヒット・ナンバーを灰野らしい気合いの籠ったシャウトでほぼ原曲通り歌う。アクションを含め往年のソウルシンガーを彷彿させるエネルギーが放出され、普段はどんなに激しいプレイでも汗とは無縁の灰野が、一曲毎に肩で息をするほどの熱演。灰野ならではの楽曲再構築の試みを予想しただけに、衝撃的なパフォーマンスだが、これは文句なしにカッコいい。椅子に座って聴くのが悔しい程グルーヴィー。暴力性や厳格さではなく、心の底から楽しんでいるような灰野の姿が印象的。

カヴァーを5曲やったところでベースが宮崎から川口にチェンジ。灰野もギターを弾きオリジナル曲を演奏。代表曲ばかりだが、ツインギターのバンド編成での演奏は80年代の不失者以来かもしれない。山崎のサイケデリックなトーンのギターとの絡みは楽曲に新たな光を当てた。前半R&B/後半サイケデリックという流れに、ジミ・ヘンドリックスとオーティス・レディングのカップリングのモンタレーポップライヴLPを思い出した。灰野に依るとHardy Soulはレギュラーとして活動し、アナログ盤をリリースする意向とのこと。次回は是非ともダンスホールで演奏して欲しい。



<Set List>
1. ダンス天国
2. 男が女を愛する時
3. ミッドナイトアワー
4. ルシール
5. ティン・ソルジャー
6. ギミ・サム・ラヴィン(インスト)
7. あっち
8. 暗号
9. お前

●灰野敬二ソロ


川口雅巳と山崎怠雅は別のライヴに出演のため会場を去る。第2部は灰野ソロ。アイリッシュハープ、ブルガリ、カンテレと民俗楽器のアコースティックな調べに歌がハッキリ聴こえて、言霊に身が震える思いがする。そのままドラムマシーンと発振器の強烈な爆音に突入。打って変わって音響の圧力に全身が押しつぶされる。苦痛ではなく音に身を委ね完全降伏する甘い快感。電子音に乗せて深いリバーヴのヴォーカルが心の闇を照らす。45分に亘るハーディガーディのソロに、深夜でもないのに時間と空間の感覚が麻痺して眠りの淵に堕ちてゆく。






ギターを手にして5台のアンプから轟音シャワー。音のスクリーン上にスローモーションで蠢く灰野の姿が見える。「俺は誰かのいい訳なんか聞きたくはない」「俺は誰かの言いなりになんかならない」「俺は誰かのために殺されはしない」「俺は全てのために生き続ける」。発せられる鋭利な言葉がナイフのように魂の表皮を切り裂き、剥き出しの内蔵の隅々まで染み込んでいく。最後に「ここ」の慈愛に満ちたメロディで耳を澄ます観客の心を潤す。全てを出し切ったのでもう残されたものは何も無い、と言うように、アンコールの拍手に応えることはなかった。



年越した
灰野のブログ
書きながら

<灰野敬二ライヴ・スケジュール>
2014年
1月8日(水)青山 月見ル君想ウ
月と衝突
灰野敬二 / 青葉市子 / ▽マヒトゥ・ザ・ピーポー△

1月15日(水)渋谷LUSH 
灰野敬二 石川浩司

1月18日(土)新代田FEVER
M.A.S.F. 5th Anniversary
[act]Boris with Merzbow / Keiji Haino / Carre × Preparation Set / ENDON

1月21日(火) 新宿ピットイン
本田珠也 SESSION
【MEMBERS】本田珠也(Ds)近藤等則(Electric Tp)灰野敬二(G,Vo)ナスノミツル(B) 

3月2日(日) 六本木Super Deluxe
KEIJI HAINO+JIM O'ROURKE+OREN AMBARCHI / STEPHEN O'MALLEY solo / CRYS COLE solo

3月3日(月) 六本木Super Deluxe
NAZORANAI (KEIJI HAINO+STEPHEN O'MALLEY+OREN AMBARCHI) / YAMAMOTO TATSUHISA+JIM O'ROURKE+EIKO ISHIBASHI

3月19日(水) 名古屋TOKUZO
サンヘドリン[灰野敬二(g)ナスノミツル(b)吉田達也(ds)]


コメント (2)
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