
大友良英+山本精一 DUO

1958年7月16日生まれの山本精一、1959年8月1日生まれの大友良英。丁度1歳違いの二人はこれまで何度も共演してきた。ギターのテイストとしては、ストラトの明るい音で変態フレーズを産み出す魔術師・山本に対して、高柳昌行譲りのフルアコをE-bowや金属パイプで陵辱する無頼者・大友と、対照的なスタイルを持つ両者だが、ボケとツッコミが絶妙に交錯するMCを交えたデュオ演奏は、意外にストレート且つシリアスな意思に貫かれている。

(写真の撮影・掲載については主催者の許可を得ています。以下同)
ギターをアンプに直接繫いでノンエフェクトで演奏した1stセットは、複雑なプログレッションを主体にした大友の伴奏に、山本がクリアトーンで旋律を描くジャジー・スタイルから、プリペアド・ギター&リディアンモードのトロピカリズムまで、職人芸全開の演奏。
思う存分エフェクターを駆使した2ndセットは、アンビエント・サウンドが、フリッパートロニクスのロングトーンのプログレ序曲を経てノイズ・ギター交歓へと変幻するダイナミックなサウンドスケープ。2度のアンコールを含め、男女半々満場のオーディエンスを魅了した。


50歳はまだまだひよっこと語る両者の交歓は、ユーモア混じりのリラックス感の中に真剣勝負の刃が隠れた秘技皆伝の儀式であった。
ギタリスト
二人寄り添い
文殊の知己
東京駅前に出現する新しい参加型音楽祭典

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