A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

Krallice/VMO/おやすみホログラム/OYSMVMO/NECRONOMIDOL@渋谷O-nest 2016.8.5 fri

2016年08月07日 01時44分21秒 | 素晴らしき変態音楽


いいにおいのするKrallice JAPAN TOUR 2016 東京編1
8/5 渋谷TSUTAYA O-NEST
OPEN / START 18:00 / 18:30
ADV / DOOR ¥4,500 / ¥5,000 + 1D
ACT: Krallice / VMO / おやすみホログラム / OYSMVMO / NECRONOMIDOL

遂にKrallice来日決定!あの涙の来日キャンセルから4年、ポストブラックの雄、トレモロの鬼、ブラックメタルバトルス降臨!



タイツアーを間近に控えたネクロ魔がアメリカのブラックメタルバンドのサポートに抜擢されたというのでチケットを予約したものの、実はメタルが苦手だった。学生時代は長髪ロッカーは過去の遺物だと唾棄していたし、サイケに気触れて髪を伸ばしてからも、ヘヴィサイケとヘヴィメタルはまったく別物、ハードコアパンクとスラッシュメタルは別ものだと信じていた。メタルと言えば様式美と馬鹿のひとつ覚えのように繰り返す知人が多かったのも原因だろう。BABYMETALも最初は『メタル』と呼ばれるだけでスルーしていたが、デスメタルぽいのでオkだった。。ネクロ魔がブラックメタルに影響されたということは知っているが、ブラックメタルがどういうものか良く知らなかったのが実情。それを確かめるのにいい機会だ。トップバッターのネクロ魔に併せて開演前に行ったら前列はドルヲタとメタラーが半々。知り合いの魔ヲタとヲタ話をしていたら、隣のメタル少年がパンクについて頓珍漢な蘊蓄を語っているのが耳について、ツッコミたくて仕方が無かった。

●NECRONOMIDOL(ネクロ魔)


暗黒系でメタルの要素を持ってはいてもあくまでアイドルのネクロ魔にはアウェーのステージ。アップテンポのアゲ曲は封印し、ダークナンバーで固めたセトリは、魔ヲタにとっても久々で新鮮。歌って踊るアイドルというよりアングラ劇団のミュージカルを思わせる怪演は初見のメタルファンにも強い印象を与えたに違いない。しかし魔ヲタの関心はヘアカットしてキュートさを増した九十九ほたるに注がれていた。

1. HEXENNACHT
2. puella tenebrarum
3. SARNATH
4. Nyx
5. ASTODAN
6. PSYCHOPOMP
7. 童歌
NECRONOMIDOL - LAMINA MALEDICTUM PV



●おやすみホログラム(おやホロ)


ネクロ魔に比べてロックバンドとの対バンがホームと言えるおやホロは、DJを加えたステージで最初からぶち上げる。羊と呼ばれるおやホロヲタが前列で飛び跳ね盛り上げる。カナミルが客席に乗り出し激しく煽り、それに応えてメタラーも腕を振り上げる。その後方で丁寧な振り付けで踊る八月ちゃんに萌えた。二人のステージは「Only Two(たった二人)」ではなく「Only One x Only One(オンリー・ワンの二乗)」のパワー増強ゾーンなのであろう。

【MV】おやすみホログラム「too young」/OYASUMI HOLOGRAM [too young]



●VMO(ヴイエムオー)


Vampillia(ヴァンピリア)のことは知っているがライヴを観るのは初めて。別ユニットのVMOは、YMOに倣ったドラムレス編成。シンセやドラムマシーンを中心に8人のスカルメイク白塗りメンバーが演奏する。明滅するストロボライトの中でヴォーカルパフォーマーで客席に飛び込んで暴れ回る。血の気の多い客が応戦し、暴力的な爆音と共に戦場のような光景が繰り広げられる。しかし敵意は無く最後に全員笑顔で終るハッピーエンディング。NATURE DANGER GANGと並ぶ祝祭型パフォーミングユニットである。

●OYSMVMO(おやすみヴイエムオー)


そのままスカルメイクをしたカナミルと八月ちゃんが加わってコラボユニットOYSMVMOに突入。さっきは遠巻きに見ていた客もフロア前方に押し寄せ、おやホロ得意のアゲパフォーマンスがマキシマムに発揮された幸せ空間が生まれた。人を幸せにするアイドルの定(さだめ)がポジテュブに機能した好例であった。

20160628 OYSMVMO(おやすみホログラム×VMO) / ニューロマンサー @新宿LOFT



●Krallice(クラリス)


クラリスはニューヨークで2007年に結成されたメタルバンド。即興シーンでも活動するミック・バー(g)は、注目のサックス奏者クリス・ピッツイオコスとも共演したことがあるので知っていた。ギター二人はロングヘアーだが、ベースは短髪のクルーカットもどきのマッチョマン、ドラムは長いヒゲがトレードマークにお茶目さん。而してそのサウンドは? テクニカルなギターと変拍子の極みのドラム、ドゥーミーなベースにデス声ヴォーカル。メンバー以外誰もカウントできない激しいリズムチェンジに爽快感すら感じる。ハードコア化&デスメタル化したディアフーフ? 新編成のペインキラー? 倍速にしたレッド・クレイヨラ? これをメタルと呼んでいいなら、オレはメタラーに転身しても良い! 目から鱗の体験だった。

Krallice - Hyperion (Saint Vitus 2016)


2ヶ月前に観たノルウェーのMoEのメンバーも即興演奏家として活動している。メタルとフリーインプロの相似性に想いを馳せた。 

アイドルとブラックメタル
即興とポストブラック
二足のわらじ




コメント
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