グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

台風の落し物?

2009年10月27日 | 海の生物
 昨日は台風で一日強風と雨でした。どよーんとした天気…。
しかし今日はうって変わって快晴!海のうねりはまだありますが、朝には冠雪した富士山が綺麗に見えました。

 さて!台風一過といえば、ビーチコーミングですね!島で他にやってる人見たことないけどね!

 …しかし前回の台風の時はやっぱり特別だったみたいで、今回はあまりご紹介できるものは落ちていません(T_T)波高が10mという前代未聞のレベルでしたからね~。

 しかし、台風後の楽しみはそれだけではありませんよっ。珍しい鳥が飛んでくることもあります!軽く探し回ってみたんですが、特に見つからず…

 それでも時には嬉しい出会いもあるものです(^-^)
最初の画像、港で撮ったものですが、魚が居るのがわかりますか~?

うーん、ムツカシイ?
オレンジ色の、これです。↓


ナンヨウツバメウオという南方系の魚の子供です。エンゼルフィッシュみたいな形をしています。周りの枯葉にそっくりだと思いませんか?動きも波にまかせるようにゆらゆら、ゆらゆら、見事なカモフラージュで感心してしまいます。
 
大人になると普通に銀色の小型マンボウみたいなややブサイクな魚に成長しますが、本州沿岸に流れ着いた子達は冬になると水温の低下によって死滅してしまいます。チョウチョウウオやスズメダイなどで良く知られる死滅回遊、または無効分散といわれる戦略です。
 
 熱帯海域でしか生きられない彼らも、いつ何時急激な気候変動などがあってもどこかの海で自分達の子孫が生き残っていられるように、毎年毎年北の海へ我が子を送り出しているのです。

 ちなみにナンヨウツバメウオの場合は体色はオレンジだけでなく黄色っぽいものや茶色のものなど様々な枯葉に擬態して外敵の目を逃れているようです。

 こちらは別の漁港で見つけた茶色バージョンの子です。


こういう感じで縦になっていると枯葉にしか見えないですね~


 皆様のお住まいの地域にもこんなにかわいい「生きた枯葉」が流れてきているかもしれません。台風やシケのあとは要チェック!さぁ、最寄りの港へGO!

(あまの)


 

 
コメント (2)
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