グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

ウスグモスズとクサヒバリ

2009年10月06日 | 
 「ウスグモスズとクサヒバリ」
うーん、こうやって書くと童話のタイトルみたいですね(^▽^;)

 先週秋の鳴く虫について述べ、キリギリスの仲間代表でキリギリスに登場してもらいました。今週はコオロギ科に登場してもらいましょう。

 つい先日、鳥を見に行った先で公衆トイレに入り、ついでに夜のうちに電灯に飛んで来ている虫でも見ようと思って壁を見ると、コオロギ科の虫が張り付いていました。それも何匹も。
「おっ、クサヒバリじゃん。」と思いデジカメで撮影。トイレでデジカメを出すのはなんだか勇気が要ります…(^▽^;)通行人に見つからないようにしなくては(汗)

 ところが家に帰って画像をパソコンで見てみると、なんだか違います。図鑑と見比べてみてもクサヒバリでは無いようです。あれ~?と思い虫に詳しい知り合いに画像を送って教えてもらいました。

 「この虫はウスグモスズですよ。」とのこと。早速検索していろいろ調べてみると、なんと「原産国不明の外来種」と書かれています。1960年頃から見られるようになったそうで、はじめは関東一円だったのが最近関西でも見られているとか。伊豆大島で確認されたという記録はまだ無く、ごく最近侵入してきたのかもしれません。

 クサヒバリは後脚に黒い斑がありますが、ウスグモスズには斑はありません。
それにもう一つ、鳴き声が美しいことで知られるクサヒバリにそっくりなのに、ウスグモスズは♂でも鳴かないのだそうです。それでどうやって♀を呼ぶのか個人的にはすごく興味があります。まぁ、フェロモンとかいろいろあるんでしょうが、不思議ですね~。

その数日後、別の場所で鳥を見ていてたまたま入った公衆トイレに、またしてもウスグモスズが!…ん?良く見ると脚に斑が…。これはクサヒバリでした(^▽^;)
下の写真がクサヒバリ(♂)です。翅に模様のようなスジが不規則に入っていますね。この翅の模様をこすり合わせて鳴きます。

 このクサヒバリは日本の在来種で、大島にも昔から居たそうです。人家周辺の生垣や林縁部のヤブなどに普通に見られ、8月終わりごろから今月いっぱいくらいまで「チリリリリ…」というちょっと金属的な声(というか音なんですが)を聞かせてくれます。


 (あまの)

 


 
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