音楽家の坂本龍一が、樹木の生体電位をとらえて、音楽を弾き出そうとしている。
昨日のETV特集で、“坂本龍一 フォレストシンフォニー 森の生命の交響曲”が放映された。なかなかよい番組であった。テレビ番組、はほとんどすべて見るに値しないが、ETV特集だけは見るに値する。番組制作にあたっている人々の問題意識の高さに頭が下がる。
この番組では、いろいろな感動を味わった。一本一本の樹木が、それぞれに1秒間に100回生体電位を発しているということ、あの津波で生き残った陸前高田市の一本の松も、収録した際には、いまだ生きていたこと、大地から水を吸い込み、太陽からのエネルギーを吸収する、その証しが生体電位というかたちで示される。
私たちは、樹木や草が行う光合成がなければ生きていけない。彼らこそが、太陽エネルギーを地上に留める。
森の国、日本。しかし、その森は、採算が合わないとして、人間の手が入らず荒れているという。山は崩れ、降雨はとどめられずに短時間で流され、海も豊穣さを失いつつあるという。
政治や経済をみると、その俗悪さに辟易するが、自然という枠を取り入れると、それらが相対化され、心に平安がもたらされるようだ。
認識の枠を、多角的にもっていないと、情勢の流れに精神が乱される。この番組は、それを教えてくれた。
昨日のETV特集で、“坂本龍一 フォレストシンフォニー 森の生命の交響曲”が放映された。なかなかよい番組であった。テレビ番組、はほとんどすべて見るに値しないが、ETV特集だけは見るに値する。番組制作にあたっている人々の問題意識の高さに頭が下がる。
この番組では、いろいろな感動を味わった。一本一本の樹木が、それぞれに1秒間に100回生体電位を発しているということ、あの津波で生き残った陸前高田市の一本の松も、収録した際には、いまだ生きていたこと、大地から水を吸い込み、太陽からのエネルギーを吸収する、その証しが生体電位というかたちで示される。
私たちは、樹木や草が行う光合成がなければ生きていけない。彼らこそが、太陽エネルギーを地上に留める。
森の国、日本。しかし、その森は、採算が合わないとして、人間の手が入らず荒れているという。山は崩れ、降雨はとどめられずに短時間で流され、海も豊穣さを失いつつあるという。
政治や経済をみると、その俗悪さに辟易するが、自然という枠を取り入れると、それらが相対化され、心に平安がもたらされるようだ。
認識の枠を、多角的にもっていないと、情勢の流れに精神が乱される。この番組は、それを教えてくれた。