浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

川根本町の光ファイバー問題

2012-02-27 20:13:16 | 日記
 川根本町でリコールの住民運動が起きている。このような運動が存在することは、住民自治の観点からは歓迎すべきことである。住民が、自分たちの考えを町政に問いかけることは、日本国憲法の地方自治が求めることである。

 このような動きに賛意を表明しつつ、今回は内容面で考えてみたい。

 まずこの光ファイバー問題。実は私の家は、すでに光ファイバーになっている。もちろん最初は電話線、それからASDL、そしてNTT西日本の光にして、現在はコミファの光だ。

 ADSLは自分の意志で引いたが、光は、NTT西日本の委託会社の勧誘によるもので、コミファに変えたのもその関連会社の強い勧誘によるものだ。NTTからコミファにかえても、私の家にはNTTからの線もまだ残っている。

 私は浜松市内に住んでいるので、光ファイバーは勝手に向こうからやってくる。

 だが山間部などの住宅戸数が少ない地域には、NTTやコミファはやってこない。いうまでもなく儲からないからだ。もしNTTが公的な会社であったなら(昔は日本電信電話公社だった)、採算をあまり気にせず、国民へのサービスとして山間部にも光ファイバーは導入されたであろう。

 もし、山間部の市町村が光ファイバーを引くとなったら、川根本町のように自治体が動かなければならない、自治体の事業とせざるを得ないのである。

 しかしこれは不合理であって、政府などがこのような情報格差をなくすための施策を行うべきなのだ。なぜならば、すでに自治体間の連絡など、あるいは自治体と国との連絡などもインターネットを経由して行う時代になっているのだから、さらにいえばインターネット環境が政府や自治体のサービス提供に不可欠の時代になっているが故に、たとえ人口が少ない地域でもそのような環境を政府が率先して整備すべきなのだ。

 今回の川根本町の問題は、町の中だけの問題ではなく、全国的な問題なのである。

 現在、情報の発信、あるいは情報へのアクセスは、インターネットを通じるのがもっとも手っ取り早い手段となっている。インターネットにアクセスする環境があれば、どこでもそれは可能になっている。川根本町のような山村も、そのようなインターネット環境を利用して、茶の通販、寸又峡温泉からの情報発信なども可能であるし、また落ち着いた山村に居住しながら、インターネットを通して仕事をする人もいるかもしれない。

 確かに自治体独自で町内に光ファイバー網を設けるには、あるいはそれを維持するには多額の経費がかかる。だが、現在のような社会では、残念ながらインターネット環境は不可欠だと思う。

 それをどうするか、それは川根本町の住民が結論を出すのであるが・・・・。


 
コメント
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