今、最近発売された『終わらない〈占領〉』(法律文化社)を読んでいる。すべてを読み終えたわけではないが、その中で前田哲男氏の論文は、冴えに冴えている。該博な知識をもとに、今時点で何を主張すればよいのかを踏まえ、明晰な論理で自衛隊と米軍の関係史を論じている。
まず氏は、「「フクシマ事態」は戦後日米関係の根底にうずくまる利権構造の一端を、思いがけぬ形で暴露する出来事であった」と、原発事故も、安保体制と同様に戦後日米関係の利権構造に由来することを指摘する。
そして正当にも、氏は、改憲論者が現行憲法を押し付け憲法だとして否定するその論理をもって、では自衛隊はどうなのかを論じる。現行憲法は国会で論議され、そこでの審議を経て全会一致で公布施行された。しかるに自衛隊はどうか。自衛隊の前身である警察予備隊は、朝鮮戦争勃発直後のマッカーサー書簡(1950年7月8日)にもとづき発せられた「ポツダム政令」により急遽設置されたものだ。もちろん国会の承認なぞない。まさに陸上自衛隊は、占領軍によって押し付けられたものだ。
そのとおり、なぜ安倍首相以下、改憲論者はこれを問題にしないのか。
そして海上自衛隊も、航空自衛隊も、米軍の求めに応じてつくられたものだ。まさに押し付けられた自衛隊である。
氏は、警察予備隊の訓練時、「アイズ、ライト」(頭、右)で整列したそうだ。
まさに米軍によってつくられ、訓練された自衛隊、それを「国防軍」にするというのだ。どこの国を護る「国防軍」になるというのか。
そして第一線の兵器は、戦車を除いて、すべてアメリカ式。日本の軍需産業は、ライセンス生産企業でしかない。
米軍再編以降、陸上自衛隊が海兵隊化し(まさに陸上自衛隊はアメリカ海兵隊と軍事訓練を行っている)、すべての自衛隊は、米軍のもとに統合化された。指揮はもちろん米軍がとる。
オバマは、2011年、キャンベラでこう語った。
「(アジアが)雇用と機会の創出という私の優先課題の達成にとって、決定的に重要だ」
だから、ジャパンハンドラーは、日本にTPPに参加しろ、イージス艦をもっとつくれ、無人偵察機を買え・・・・・などと、日本にカネをジャブジャブ出させようとする。米軍がいくところにも、戦闘部隊として出ていけ!なのである。だから改憲して「集団的自衛権」を認めよ、なのである。
属国日本は、アメリカにひたすら富を明け渡す。
日本国民は、アメリカ国民をも養うのだ。
この前田氏の論文は、明快でよい。この論文があるだけで、本書を購入した価値があるというものだ。ただ、校正ミスがいくつかある。すでに4箇所発見。人が書いたものは、発見してしまうのである。
まず氏は、「「フクシマ事態」は戦後日米関係の根底にうずくまる利権構造の一端を、思いがけぬ形で暴露する出来事であった」と、原発事故も、安保体制と同様に戦後日米関係の利権構造に由来することを指摘する。
そして正当にも、氏は、改憲論者が現行憲法を押し付け憲法だとして否定するその論理をもって、では自衛隊はどうなのかを論じる。現行憲法は国会で論議され、そこでの審議を経て全会一致で公布施行された。しかるに自衛隊はどうか。自衛隊の前身である警察予備隊は、朝鮮戦争勃発直後のマッカーサー書簡(1950年7月8日)にもとづき発せられた「ポツダム政令」により急遽設置されたものだ。もちろん国会の承認なぞない。まさに陸上自衛隊は、占領軍によって押し付けられたものだ。
そのとおり、なぜ安倍首相以下、改憲論者はこれを問題にしないのか。
そして海上自衛隊も、航空自衛隊も、米軍の求めに応じてつくられたものだ。まさに押し付けられた自衛隊である。
氏は、警察予備隊の訓練時、「アイズ、ライト」(頭、右)で整列したそうだ。
まさに米軍によってつくられ、訓練された自衛隊、それを「国防軍」にするというのだ。どこの国を護る「国防軍」になるというのか。
そして第一線の兵器は、戦車を除いて、すべてアメリカ式。日本の軍需産業は、ライセンス生産企業でしかない。
米軍再編以降、陸上自衛隊が海兵隊化し(まさに陸上自衛隊はアメリカ海兵隊と軍事訓練を行っている)、すべての自衛隊は、米軍のもとに統合化された。指揮はもちろん米軍がとる。
オバマは、2011年、キャンベラでこう語った。
「(アジアが)雇用と機会の創出という私の優先課題の達成にとって、決定的に重要だ」
だから、ジャパンハンドラーは、日本にTPPに参加しろ、イージス艦をもっとつくれ、無人偵察機を買え・・・・・などと、日本にカネをジャブジャブ出させようとする。米軍がいくところにも、戦闘部隊として出ていけ!なのである。だから改憲して「集団的自衛権」を認めよ、なのである。
属国日本は、アメリカにひたすら富を明け渡す。
日本国民は、アメリカ国民をも養うのだ。
この前田氏の論文は、明快でよい。この論文があるだけで、本書を購入した価値があるというものだ。ただ、校正ミスがいくつかある。すでに4箇所発見。人が書いたものは、発見してしまうのである。