右にならえ！

　アパホテルの経営者が、カナダで経営しているホテルに「ユダヤ陰謀論」を記した本を客室においていたところ、ユダヤ人団体に抗議されたという記事があった。

http://buzzap.jp/news/20170216-apa-coast-hotel-anti-semtic/

　歴史修正主義の人びとは、南京事件はなかったというと共に、ユダヤ人陰謀論を唱える。

　私は、南京事件に関わった兵士の手紙をもっており、それを根拠に「南京事件まぼろし」論と闘っているが、その際の聴衆の質問に、ユダヤ人陰謀論を語る者が時々いる。

　きっと同じような本を読んで、疑問を持たずに頭の中にそのまま入れてしまうのだろう。「右にならえ」という傾向が、歴史修正主義者にはあるようだ。

　今日届いた『週刊金曜日』、「ウソを重ねる産経新聞」が特集であるが、産経をはじめとした「右にならえ」をする人びとへの、根拠を示しての反論記事が載せられている。

　彼ら「右へならえ」の諸君は、ウソにまみれた言説を吟味もせずに丸呑みしているから、こういう反論を無視するだろうが、彼らはウソを何度も何度も繰り返して語り続けるので、歴史をまじめに学ぶものは、何度でも反論を加えていかなければならないのである。

「戦争の準備」

　一昨年、熊本から平戸に向かった。平戸に行くには松浦鉄道に乗る。熊本から佐世保で降りて、そこで松浦鉄道に乗り換えるのだ。たびら平戸口という駅で降りて、レンタカーを借りて平戸を走り回った。行ってみて、平戸が島であることをはじめて知った。いわゆる「鎖国」が始まる前、オランダやイギリスがそこに拠点を置き、スペイン船をターゲットにして海賊行為を行っていた。

　今日は、その平戸のことを書くわけではない。そうではなく、松浦鉄道への乗り換え駅であった佐世保をまわっておけばよかった、と後悔しているのだ。

　今月号の『世界』に、軍事評論家の前田哲男氏が「「改正」自衛隊法の検証」という文を書いている。そこに佐世保のことが記されている。
　佐世保には、アメリカ海兵隊の基地がある。海兵隊は「殴り込み部隊」といわれ、戦争が起きたときに真っ先に駆けつける部隊である。佐世保には、海上自衛隊の基地もあるが、少し離れたところに陸上自衛隊相浦駐屯地がある。そこに陸上自衛隊「水陸機動団」が新編されるというのだ。この「水陸機動団」は、日本の海兵隊といわれる部隊だ。グーグルの画像検索でみると、まさに「水陸機動団」の上陸演習の写真が多数出てくる。みれば、「専守防衛」の枠を大きくこえる態様である。
　３個聯隊３０００人の「日本の海兵隊」。佐世保は、日米両軍の海兵隊の出撃基地となっているのだ。

　今私は、「専守防衛」と書いた。しかし、前田氏は佐世保に続いて、いわゆる「戦争法」成立に対応して「改正」された自衛隊法の解説を行っているのだが、すでに自衛隊は「専守防衛」の軍隊ではない。米軍と「双務的」bilateralな関係になっているのである。

　ああ、安倍政権は、「戦争準備」をどんどん推進しているのだ。

　そんなとき、「共謀罪」を成立させようと、安倍政権は動き始めた。テロ対策を名目にして成立させる構えである。しかしこの「共謀罪」、「平成の治安維持法」と呼ばれる、とてつもない権限を警察等に与える代物である。まさに様々な反対運動を取り締まる「武器」にしようとしている。

　「戦争準備」は、ただ単に軍備強化だけではなく、同時並行的に国内の治安維持を強化するのである。まさに歴史がそれを証明している。

　私は今日、某所で、以上のことを話した。

テレビメディアの欺瞞

　金正男氏が暗殺されたことを、テレビメディアは、積極的に報じている。北朝鮮に関する報道は、当たり障りのないものだから、大量に垂れ流している。

　だがしかし、安倍晋三夫人が名誉校長である極右の森友学園の国有地取得の問題については、報道がない。内容的には、ワイドショーでとりあげる格好のネタだあろうが、政権に媚びるテレビメディアは、スルーするだろう。もっぱらネットメディアが追跡している。こういう状況だから、テレビメディアは捨て去られるのである。

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/363428


https://www.buzzfeed.com/kotahatachi/what-is-mizuhonokuni4?utm_term=.mtzm1rwO4#.vv5YMDGbO

http://buzzap.jp/news/20170209-mizuhonokuni-shogakuin/

https://this.kiji.is/204873220815881721?c=39546741839462401