ロシア軍が撤退していったキーウ郊外で、多くの民間人の遺体が放置されていたという報道がされている。突然のロシア軍の侵攻とそれにともなう破壊と虐殺は、ウクライナの人々を塗炭の苦しみに追いやっている。ほんとうに心が痛む。
こうしたニュースが次々と流されているなかでも、今までリベラルと思われていたジャーナリストや活動家のなかに、ウクライナのネオナチ、ゼレンスキー政権の瑕疵をあげつらうなど、結果的にロシアに肩入れするような情報を流してくる者がいる。
私は、これらの動きに唖然とする。
何度も書いているが、突然ウクライナに侵攻し、破壊と殺戮を繰り広げているのはプーチン政権のロシア軍なのである。彼らの行動は、明確な国際法違反であり、第2次大戦後の国際秩序を根柢から破壊するものなのだ。今、彼らを批判しないでいつするのだろうか。
今まで何度もこのような「平和」を破壊する事態が起こった。その度に、私は殺される側に立ち、殺す側を批判し、殺される側を支援してきた。ベトナム戦争、米軍のイラク侵攻、ソ連やアメリカ・NATOによるアフガン攻撃など。別にロシアだけが「悪事」を働いてきたわけではない。アメリカもNATO諸国も、そしてかつては日本も「悪事」を働いた。
今回のウクライナ侵攻については、ロシア側に一部の理もない。実際に、ウクライナの民衆を殺戮し、生活を破壊し、生活の場を破壊し尽くしているのはロシア軍なのだ。ロシア軍がウクライナに侵攻するには、当然理由があるだろう。しかし、理由はどうであれ、現実にロシア軍はウクライナ民衆を殺しているのだ。こうした行動を選択したことにより、ロシアは存在していたかもしれない理をも放棄したのである。
ロシアは、このウクライナだけではなく、チェチェンでもシリアでも同じようなことを繰り広げていたとのことだ。私は、知らなかった。恥ずかしいことだ。
ロシアに対する認識を豊かにしなければならない。と同時に、ウクライナ支援をも行っていかなければならない。
2月24日以降、私は陰鬱な日々を送っている。